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ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
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福島・浪江の火事でネットにデマ情報ーー広がる言論統制

 浪江町の森林火災で「放射能拡散」に対する不安を表明することは、市民の当然の権利であり、表現の自由です。ところが政府やメディアは、これを「デマ」として火消しにやっき。個人のサイトや地方紙の記事をとりあげ、「裏づけのない誤った情報」などと断言しているのが産経新聞・・・なかなかひどい。

 

福島・浪江の火事でネットにデマ情報「放射性物質拡散」 雁屋哲さんや地方紙も言及

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっている福島県浪江町の国有林で発生した火災をめぐり、インターネット上で放射性物質の拡散や、健康不安をあおる無責任な書き込みが相次ぎ波紋を広げている。一部地方紙はコラムで「放射性物質飛散」の可能性を指摘。実際は裏付けのない誤った情報だったが、福島県が火消しに動かざるを得ない状況となっている。

 4月29日に発生した山林火災は浪江、双葉両町に広がり、少なくとも約20ヘクタールを焼いた。発生1週間を過ぎた6日に鎮圧状態となった。ただ、火災をめぐっては、ネット上で不確実な情報が今も飛び交っている。短文投稿サイトのツイッターでは、火事により「(放射性物質が)花粉のように飛散する」といった危機感をあおる書き込みが多数見られる。福島第1原発を視察した主人公が鼻血を出すなどの描写で物議を醸した漫画「美味しんぼ」の原作者、雁屋哲さんは自身のサイトに「福島で森林火災・強風により放射性物質飛散中」と題する文章をアップした。和歌山県南部を拠点とする地方紙「紀伊民報」は2日付(1日発行)の1面に、石井晃編集局長のコラムを掲載。知人経由の情報とした上で「放射能汚染の激しい地域で山火事が起きると、高濃度の放射線物質が飛散し、被ばくの懸念がある」とし、「政府も全国紙も、この現実にあまりにも鈍感過ぎるのではないか」などと記した。

 しかし、火災現場近くの3カ所に設置されている可搬型の放射線監視装置(モニタリングポスト)では、火災の前後で空間線量率に大きな変動はない。福島県の担当者は「双葉町や大熊町などに設置されている既存のモニタリングポストでも大きな変化は確認されていない。周辺環境に影響が及んでいる事実は一切ない」としており、県のホームページでも、こうした事実関係を説明している。東京工業大の松本義久准教授(放射線生物学)は、「原発事故直後、植物の表面に降った放射性物質(セシウム)は、風雨で流されたり、落ち葉や生え替わりによって多くが土壌に蓄積されたりしているとみられる。植物内部に放射性物質はほとんど残存していない状況といえ、草木が燃えることで放射性物質が風で拡散されるということは考えにくい」とする

 今回の騒ぎを受け、紀伊民報は9日付(8日発行)の同紙に「数多くの批判を頂いた」「陳謝する」などとしたコラムを掲載。石井編集局長は産経新聞の取材に、「除染のできていない山林で火災が起き、放射性物質の拡散を心配して書いた文章だった。だが不安は杞憂(きゆう)であり、それによって多くの方に心配をかけ、迷惑を与えたことは申し訳なく思っている」と語った。

 

 デマ「確定」の根拠は、記事にもあるとおり、「福島県の担当者」が(誰や?)、「周辺に影響が及んでいる事実は一切ない」と言っているから。東工大の先生の「植物内部(何、これ?)に放射性物質はほとんど残存していない」「草木が燃えることで放射性物質が風で拡散されるということは考えにくい」との主張は、ぜひ今度、実証データを示してほしいもんです。だって、汚染が土壌に蓄積しているとしたら、現地の空間線量がなぜ高いままなのか説明がつかないんじゃないの?

 

<浪江林野火災>高線量 消火活動阻む

2017年05月06日土曜日http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201705/20170506_63005.html

下山後、被ばく線量のチェックを受ける消防隊員=2日、福島県浪江町

 発生から1週間となった福島県浪江町の山林火災は、東京電力福島第1原発事故の被災地での災害対応の難しさを浮き彫りにした。現場は立ち入りが厳しく制限される帰還困難区域とあって消防団を投入できず、高い空間線量も消火活動の足かせとなった
 延焼場所は最寄りの公道から徒歩で1時間半程度かかる山間部。住民の避難が6年以上続いていることもあり、山道は手入れが行き届かない。当初は倒木が消防隊の行く手を阻んだ。周囲には福島県内でも比較的、空間線量が高い地域が広がる。地元消防や自衛隊は火勢だけでなく、放射線防護にも注意しながらの活動を強いられた。
 隊員はそれぞれ、通常の活動服の下に白い防護服を着用。放射性物質の吸入を防ぐためのマスクは息苦しく、疲労感を増幅させる。下山後には、休憩前に被ばく線量を計測する列に並ばねばならなかった。近隣から駆け付けた消防ヘリも特殊な装備で臨んだ。航空隊を派遣した仙台市消防局は「空間線量、個人の被ばく線量の計測器を携行させた」と話す。態勢にも制約が生じた。消火活動の主力を担うはずの消防団は今回、装備不足などから投入が見送られた。地元消防本部の大和田仁消防長は「機動力とマンパワーに優れているのが消防団。連携できないのは痛手」と嘆いた。福島県は原発事故後、避難区域で山林火災の訓練を重ねてきた。だが、出火の想定は民家に近い里山。担当者は「ポンプ車が入れない山あいでの活動は想定していなかった」と語った。

 

 また、紀伊民報の「被ばくの懸念」とした記事に、批判が集まったというのは、何らかの圧力では、というのが大方の受け取り方でしょう。だからわざわざ産経が取材し、「不安は杞憂」ということを記事にしている。何を以って杞憂(心配ない)というのか、そっちの方がよほどデマ記事だと思いますが。ま〜、福島県人の民心をなだめるために、一刻も早く「収束」したいのでしょうね。だから、火災も「6日には鎮圧状態」としている・・・まだ「鎮火」してはいません。こうした「火消し」そのものが、市民の疑心暗鬼を招き、政府、福島県、メディアへの信頼はさらに失われるのです。2017.5.9 

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7日めも燃え盛る福島山林火災 放射能拡散の危険性はありうる

 原発事故ではセシウムだけでなく、数多くの放射性核種が発生し、排出されました。そのうち微小粒子化したものは大海を超えて地球規模で拡散し、近くの山林や田畑に降り積もったものは、そのまま長い浄化の時を待っていました。しかし、森林火災は、眠れる放射性物質をゆり起こし、再び汚染を拡散するのです。そのことをちゃんと伝えているのはロシアの報道機関だけ。

 

7日めも燃え盛る福島山林火災 放射能拡散の危険性はありうる

スプートニク日本

福島第一原発事故による帰還困難区域の山林火災は発生から7日めとなった5日も燃えている。

福島県浪江町井手の国有林では消防、自衛隊による消火活動が続けられている。4日には自衛隊ヘリコプターなど12機が空から消火剤をまき、地上でも消防、自衛隊のおよそ240人が放射性物質からの防護服を着用して消火にあたったが、鎮火のめどはたっていない。チェルノブイリの森林火災の消火にあたったグリーンピースロシアの消防士、アントン・ベネスラフスキー氏は、次のように断言する。「火災中、セシウム137やストロンチウム90、プルトニウムのような放射性核種が空中に上がり、風によって運ばれる。これは動揺を掻き立てずにはいられない。それは、この不安定な原子を人々が吸い込み、内部被爆を被るためだ。」

福島県は火災による周辺の放射線量に目立った変化はないと発表している

 

 これは、「チェルノブイリの森林火災」を何度も経験したロシア人消防士ならではの言葉。彼ははっきり「鎮火のめどは立っていない」と警告していますが、日本のメディアはあくまでも「線量に変化はない」。

避難区域の火災、発生1週間も鎮火せず 放射線量に変動なし 福島・浪江

煙を上げる福島県浪江町の国有林=5日午後(同町提供) 煙を上げる福島県浪江町の国有林=5日午後(同町提供)

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっている福島県浪江町の国有林で4月29日に起きた火災は、発生から1週間の5日も、陸上自衛隊や県がヘリコプターなどで消火活動を続けたが、鎮火しなかった。県によると、焼失面積は少なくとも約20ヘクタールとみられる。けが人はおらず、周辺の放射線量に大きな変動はない。5日は早朝に煙が弱まっていたが、午後になって再び煙が立ち始めたという。現場は比較的放射線量が高い帰還困難区域のため、陸自や消防は防じんマスクなどを身に着けて活動した。水の入った袋を背負い、足場の悪い登山道を火元まで約1時間かけて登った。火災は4月29日夕に発生。県などが消火に当たり、いったん鎮圧したが強風で再び燃え始めたため、陸自に災害派遣を要請した

 

 それどころか、人力で水の袋を「火元」に運んだという意味不明なことをやっています。火元が判明していればヘリで集中消火すればいいのに、実際は大雨でも降らない限り手も足も出ないのでは。「鎮火のめどはたっていない」のはやはり事実か・・・

 最悪なのは、あくまでも「放射性物質拡散」の危険視を完全否定していう福島県。

浪江町の林野火災における放射線モニタリング状況等について - 福島県 ...

2017年5月2日更新www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01010d/0502monitoring.html

 福島県浪江町の帰還困難地域において4月29日に発生した山火事につきまして、「放射能汚染の激しい地域では森林除染ができておらず、火災が起きれば花粉が飛ぶように放射性物質が飛散する」等といった情報がインターネット上に流れておりますが、火災現場周辺の環境モニタリングおいても火災の発生前後で空間線量率に変動はなく、林野庁による過去の山火事調査の結果においても、鎮火後に森林から生活圏へ放射性物質が流出する危険性は極めて低いとされており、現在、周辺環境に影響が及んでいる事実は一切ありません。詳しくは、関係機関が提供する下記の情報をご参照ください。

○福島県放射線監視室 空間線量モニタリング結果情報
http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/ps-kukan-monitoring.html

○原子力規制委員会 放射線モニタリング情報 全国及び福島県の空間線量測定結果

http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/area.html

○福島県環境放射能監視テレメーターシステム

http://www.atom-moc.pref.fukushima.jp/public/map/MapMs.html
○福島県放射能測定マップ

http://fukushima-radioactivity.jp/pc/

 ずらずらとあげてあるデータの結果は、どれも「線量に異常はない」のはず。そんなもの、見る必要なぞないわな。それに、これまで「放射性物質」など無関係だったはずの林野庁が、「過去の山火事調査」で突然、危険性が判断できるようになったというのも信じられん。・・・すべての関連機関は、「フクイチ事件などなんてもなかった」ことをアピールするために、福島県人を全員、呼び戻したいのです。そのためには、現地の危険性を裏付ける事実を報道してはいけない。森林火災のつど、周辺住民の内部被ばくの可能が高まることなど知られてはいけない。事故が収束していないという情報は海外に漏れてはいけない、東京汚染ピックは、各国のアスリートを、日本人同様汚染するために行われるのだということを察されてはいけない・・・ま〜、原発事故を起こした国は、こうして、「隠す」「だます」「しらを切る」のが日常になってゆくのです。2017.5.6

 

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放射能汚染森林火災、6日目も燃え続ける(福島県浪江町)

 まともに消防活動できないから、そりゃあ収まりません。火は隣の双葉町まで拡大していますが、政府がやっていることといったら、「ネットのデマを信じるな」というデマを流すくらい。 

 

浪江町の国有林火災、4日も続く…復興相が視察

201705042141読売新聞

 東京電力福島第一原発事故で帰還困難区域となった福島県浪江町井手の国有林で4月29日に発生した火災は、6日目となった4日も燃え続けた。同日は吉野復興相が町の対策本部を訪れ、状況を視察した。県災害対策課によると、4日午前5時過ぎから自衛隊ヘリ10機を含む最大12機態勢で上空から消火剤をまき、地上からも約240人が消火にあたったが、鎮火のめどは立っていない。1日時点で20ヘクタールだった焼失面積は、隣接する双葉町まで拡大したが詳細は不明だ。担当者から消火活動について説明を受けた吉野復興相は「体に気をつけ、消火に奮闘してほしい」と職員らを激励した。この火災で、インターネット上には「放射性物質が飛散する」などの風評が流れているが、県によると、現場周辺の放射線量に大きな変動はない。

 

 フクイチ事故についてこれまで政府がまともな発表をしたことがあったでしょうか。ところが、ネット上には「大丈夫」「まどわされるな」と主張する火消し隊が暗躍。最近、特にこの傾向が強いのは、状況がそれだけ悪化していることを意味しています。
 

浪江の山火事デマ拡散 専門家ら「まどわされないで」

201705030801分 福島民友

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっている浪江町井手の十万山で429日に発生した山林火災は、2日になっても鎮火しなかった。インターネット上には放射性物質の拡散による健康不安をあおる信ぴょう性が低い情報や、その情報を否定する書き込みが集中している火災に伴う放射線量の上昇による健康への影響はない。インターネットは誤った情報もネット上に残るのが特徴で対応が課題となりそう。「浪江町の火災で毒ガス(放射性ガス)が巻き散らかされている。風下の県はシェルターに避難したほうがいい」「東京都江戸川区の空間線量に変化はない。デマ情報」

 山林火災が発生して以降、短文投稿サイト「ツイッター」には火災に絡み「関東圏は外出注意」「関東地方から静岡県くらいまでマスク着用(中略)自衛しよう」など放射線の拡散を危惧する書き込みが続いている。

 書き込みが増えるにつれ、こうした"危険"情報を否定する書き込みも増加。公表されている放射線量などを挙げ「情報はデマ」と発信するケースが目立っている。第1原発の廃炉現場で働く作業員の日々を描いた漫画「いちえふ」の作者竜田一人さん(52)も誤った情報に流されないようツイッター上で「デマにまどわされないで」などと呼び掛け、火消しに奔走した。中央大の松田美佐教授(48)=メディア論=は「不安をあおる情報、特に命に関わるものは拡散されやすい。不特定多数が目にするインターネット上の情報はなおさら流布される」と指摘する。2011(平成23)年3月の原発事故の直後には「安定ヨウ素剤の代わりに市販のうがい薬を飲めば安全」との情報がインターネット上で広がった。松田教授は「うその情報も転載されることで残り続けてしまう。そうした情報に流されず、否定の情報を出していくことが必要だ」とする。

放射線量目立った変動なし  

 県によると、火災現場周辺の放射線監視装置(モニタリングポスト)の値に目立った変動はないという。県が双葉町の石熊公民館と大熊町の野上1区地区集会所に1日設置した、大気中のちりなどを採取して放射線量を測定する機器の測定結果が2日判明。1日午後に同公民館で採取したちりなどからセシウム137が1立方メートル当たり0.54ミリベクレルが検出された。同集会所は不検出だった。避難区域内の同種機器で昨年度検出された最大値は大熊町に設置の同1.2ミリベクレルだった。原子力規制庁が公開している北関東、首都圏のモニタリングポストの値にも目立った変動はない。南相馬市立総合病院などで内外部被ばくを研究する坪倉正治医師(35)は「モニタリングポストに加え、ちりの値にも変動がなければ、健康影響は考えにくい」としている。

測定機器追加設置

 県は2日、浪江町井手地区に、大気中のちりなどを採取して放射線量を測定する機器を追加で設置した。

 

 貴官困難区域=放射能汚染地帯、立ち入り禁止区域=の森林で起きた火災によって、木の葉や土壌に積もった大量の放射性物質が再度、散乱するのは当たり前のこと。それを警戒して、市民が互いに「被ばく回避」を注意するのも当たり前です。この火消し連中は、市民が自衛する権利を「間違い」だとして、止めさせようとしているのでしょうか。

 当然ですが、「否定の情報を出す」とは、「フェイクニュース(デマ情報)を流す」ということです。2017.5.5

 

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