WONDERFUL WORLD

ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
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風車取り壊し決定、今後も広がりそう(英)

 今年の最後にひとつうれしいニュースを。

 イギリスの「湖水地方(lake district)」といえば美しい景観とワーズワースの詩で有名ですが、そこに次々と建設された巨大な風車群が取り壊されることになりました。人々の力です。以下、The Timesの記事の超訳です。

 

イギリス、風車解体を開始  湖水地方の反対運動成功を受けて

湖水地方の周囲に建設された1ダースもの巨大風車(高さ42メートル)が来年夏には解体されることが決まった。今後、景観を取り戻すために、さらに多くが撤去されることになるだろう。

カンブリア州ファーネス半島のカークビームーアの風車は、イギリスに風車が出現し始めた1991年以後、撤去が決まった最初の巨大風力発電所になる見込みだ。建設が許可された1992年当時、風車は2018年8月までに撤去される計画だった。そのあと、事業者は2027年までさらに風車を稼動させることを求めたが、NGO「湖水地方の友(FLD)」や「オープン・スペース・ソサエティ(OSS)」などが、湖水地国立公園の景観を損なうとして風車撤去の運動を展開。議会はその活動を受けて、事業者の申請を拒否したもの。湖水地帯のはずれから最も近い風車までは800メートルしかない。FLDの活動家はこう述べる。

「この決定が先例となって、視覚的に問題のある他の地域でも、事業者が当初の期限が切れて稼動延長を申し入れても抵抗しやすくなるだろう」「この決定は地域コミュニティの勝利だ。1990年代に政府が再エネを押し付けて以来、地域住民は風車開発の影で暮らしてきた。この決定は、自分たちの声を届けたいという彼らのたゆみない努力を反映したものだ」。

 またOSSの総書記は「風車は自然景観の大きな障害物だ。どの方向からもはっきり目に入り、特に国立公園の景観をだいなしにするため私たちは反対してきた」、「それだけでなく、風車は登録された共有地のかなりの面積を占領している。人々はその共有地を歩き、家畜を養う権利がある。ムーア(草原)にはたくさんの道も通じている」「私たちは、今の同意が来年切れた後には、何の痕跡もなく風車が撤去されることを求めている。そうすればすばらしい共有地が復活し、往時の栄光が戻るだろう」

 

 記事には書いてありませんが、世界中に何万もの風車ができた今も、CO2はほとんど減っておらず、それどころかエネルギー生産量も一桁台と伝えられています。そして、電力料金はうなぎのぼり。建設や稼動のコストに対する政府の厚い補助金があるにもかかわらず…日本でも同じ。FITの再エネ分担金を通じて再エネ制度を支えているのは国民なのですが。

 中でも「再エネ優等生」の、ドイツ、デンマーク、南オーストラリア州(オーストラリア)の電力料金高騰はひどく、オーストラリアでは、料金を支払えない電力難民が現れ、事業から撤退したり、移転する企業も少ないとか。風車の低周波による周辺住民の体調不良、身体被害はいまさら言うまでもありませんが、計画中、あるいはすでに建設されたところでは、その被害を徹底的に無視するという事態も世界共通。いったん建設されると、地域は壊滅に追い込まれることを知っておきましょう。

 さらに、胸が痛むのは、毎年、多くの鳥類が犠牲になっていること。特に猛禽類、蝙蝠など、生態系に大切な鳥たちが何千羽、何万羽と命を落としています・・・。

 2018年は、日本の再エネ教の人々も、いいかげん神話から目覚めてほしいものです。

 今年もいろいろありがとう。来年もよろしくね〜 2017.12.31

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祝!村上洋上風力の計画中止

 山口県の安岡洋上発電計画とともに、世の批判を浴びていた新潟県の村上洋上発電計画。

その計画の「中止」が伝えられています。

 

新潟・岩船沖の洋上風力発電、事業化「困難」 :日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24109730Q7A131C1L21000/ 6 天前 -

村上市は30日、日立造船などの企業連合が建設を計画している岩船沖の洋上風力発電所について「現時点で事業化は難しい」との見通しを発表した。日立造船は計画を無期限で中止する意向を固めた。建設などに想定以上のコストがかかるため、採算性が取れないと判断した。岩船沖の洋上風力発電は2014年に計画が始動。10企業が参加する「岩船沖洋上風力発電事業コンソーシアム」が主体だ。当初は44基の風車を沖合に建設する方針を掲げていたが、海底の地層の状況などを理由に縮小。15基に減らした配置計画を示したうえで、採算性を検討してきた。村上市によると東北電力の試算で発電用の設備を送配電網に接続するための工事に90億円、9年の工期がかかると判明。新工法の確立や建設費の引き下げができない限り、事業化は難しいと判断した。

 

 中止を決断したのは村上市ではなく、情勢の変化を感じ取った企業でした。「無期限に中止」とは、実質的には廃止だけど、再エネに踊り狂っているおろかな連中が多いので、柔らかい表現にしただけの話。・・・忙しくて追っていませんが、オーストラリアとかアメリカで、再エネ(特に風力)の目標達成に必死になっている地域は、すさまじい電力料金の高騰で、企業さえ逃げ出しているという報告がたくさん入っています。もちろん、人も逃げ出す。動物は死ぬ。不動産価格は下がる。打ち捨てられた風車は巨大な廃棄物と化して、さらに環境を汚染する・・・いいかげんに「再エネ神話」から目をさまし、無駄で、害毒しかもたらさないこの公共投資の全貌を見つめなおす時ではないでしょうか。2017.12.7

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「市民発電所1000ヶ所突破」の陰で

 日本で「再エネ」「風力」の旗を振っている団体は、みなどこかで政府・企業とつながっています。・・・ま〜、たいして新しいニュースでもありませんが。

 

「市民発電所、1000カ所突破 環境NGO調査」朝日新聞 

201752http://digital.asahi.com/articles/DA3S12919420.html?rm=150

 

 市民や地域が主体の自然エネルギーの発電所が全国で1千カ所を超えたことが環境NGOの気候ネットワークの調査でわかった。

 1月末時点でまとめた。市民発電所の基準は、市民や地域が主体となり、(1)意思決定に参加(2)出資や融資を実施(3)利益の一部を地域社会に還元、などとした・・・

 

 私の記憶によれば、日本で地球温暖化(=人為的CO2原因説)に、真っ先に反応したのは企業でした。人為活動が原因といいながら生産・消費活動の見直しは一切やらず、北極圏などを「視察」して問題の深刻さを訴えていたのに矛盾を感じ、その頃から気候温暖化論には疑問をもっていました。その後のクライメートゲート事件で、温暖化のウソが証明されたのですが、まだウソがまかり通っているのが日本。

 気候ネットワークの設立は1998年(前身の「フォーラム」設立は1996年。設立当時の出資についてはHPには記されていない)。設立後は、一般のNGOと違って、サミットやCOPなど国際活動に精を出し、京都議定書の実効性を求めて活動するなどしてきました。こうして、この団体は日本人に「人為的CO2=温暖化説」を刷り込むのに成功したのですが、今はさらに一歩進めて、「石炭→再エネ」への「エネルギー大転換」に熱を入れています。その目的は「石炭火力の抹殺」で、HPにはそのための意見書がたくさん並んでいます。

 

エネルギーヴェンデ(大転換)

 脱石炭・再エネ普及・省エネ・脱原発を含めたエネルギーヴェンデを進めるための活動として、関連する調査研究、情報発信、提言等を行った。国内では温暖化対策全体が危機的な状況にあり、重要な政策課題として、石炭火力発電所新規建設計画の増加がある。石炭計画をウォッチするサイト「sekitan.jp」を運営し、環境アセスメントの手続きに入ったものについては一件ずつ追った…http://www.kikonet.org/wp/wp-content/uploads/2010/02/2015KikoKatsudohokoku.pdf

 

 ここで思い出すのが、日本の苦い「エネルギー転換」の歴史。戦後1950〜60年代、安価な海外炭や中東の原油が調達できるようになった企業は、効率が悪い国内炭鉱をつぶすべく、大規模な合理化や人員削減を実施したため、これに反発する労働組合との間で激烈な紛争が起きたのです。中でも悪名高いのが九州の 三井三池争議で、企業が動員した警察や自衛隊によって、けが人や死者が出る事態に至りました。その後、400人以上が死亡した炭塵爆発事故もあり、社会はいやおうなく、この企業・政府主導のエネルギー革命を受け入れてしまったのですが・・・同じことはくりかえしたくないはず。だからこそ、今回は、NGOや「市民発電所」を前面に出して、ソフトなムードで「転換」をせまっているのです。

 そのソフトムードのエネルギー転換の中で、秘密にされなければならないのが、より広範囲に被害者が出ていること、そもそも前提である「CO2温暖化説」がまっかなウソであること、そしてエネルギー価格高騰による「市民統制」という隠された目的があることです。つまり、そのような実態を覆い隠す役目を果たしている気候ネットは、れっきとした政府のフロントグループの一つです。なんせ、会費収入が250万しかないのに、毎年受託や助成金事業で、その24倍にもなる収入を計上している。(http://www.kikonet.org/wp/wp-content/uploads/2010/02/2015Syuushi.pdfから2015年度実績)

 会費収入   2,491,000

 寄付金収入  1,435,344

 助成金収入  24,073,591

 謝礼等     854,500

 受託事業収入 30,667,840

 物品販売収入    87,880

 雑収入     1,819,355

 経常収入合計  61,429,510

 

 同団体のHPをごらんになって下さい。どこから補助金、助成金を得ているから、事業を受託しているか、彼らは「クライメートゲート」事件にどのような対応をしているか・・・ほんと、自然エネってだましが多い。2017.5.3

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自然エネの落日―英政府、補助金カットを決定

 イギリスがEU離脱と共に「自然エネへの過剰な補助金」を打ち切る用意を進めている、テレグラフ紙がそう報道しています。以下、http://www.telegraph.co.uk/news/2017/04/14/britain-preparing-scrap-eu-green-energy-targets-part-bonfire/をもとにした山本の論評です(翻訳ではないのでそのつもりでお読みください)。

 イギリスでは、グリーンエネルギーにつぎこんだ補助金のおかげで、一戸当たりの電気料金が平均で100ポンド(約14,000円)も値上がりしているそう。このままEU指令にもとづいて「2020年までに全エネルギー源の15パーセントを風力と太陽光でまかなう」との予定が実行されれば、電気料金はさらにあがるでしょう。閣僚はこのエネルギー達成目標に強い不満を抱いていたそうです。なぜなら、「その計画から原発が除外されていたから」。なので、自然エネにブレーキをかけたところで、下手すると、再び原発ルートに戻ることもありそう。南オーストラリアと同じです。

 イギリスがEUに残留している限り、「EU再生可能エネルギー指令(EU Renewable Energy Directive)」を守らねばならず、今も目標が達成できない部分は罰金を払い続けているようですが、これがBrexit(EU離脱)でゼロになるわけです。規制と全体計画でせまってくる「グローバル化」はなかなか恐ろしい。

 このBrexit後のイギリスが「自然エネ補助金カット」の方向性に向かうということがわかったのは、国際貿易局職員の行政文書の中身が漏れたためだったようです。そこには「すべての分野で優先されるべきは貿易と経済成長ーーこの分野における開発能力を最大限に優先させなければならない。気候変動や野生生物の違法取引のような仕事などは縮小されるだろう」とあったそう。また、ブルームバーグも今月初め、財務省、ビジネス、エネルギー、産業戦略部の官僚の話として、再生エネルギーの目標削減を議論していることを暴露していました。

 EU指令が実行された2009年のイギリスの再エネはわずか3%、2020年までに15%を達成するには、政府は風車、太陽光、バイオマス(山本注:森林破壊と廃棄物発電を意味する)に何万ポンドもつぎ込まねばならず、その費用は最終的には市民につけまわされます。この政府によるグリーンエネルギーへの補助金は、2020年までに一戸あたり110ポンド(約15,700円)に達すると、国家監査局は計算しているとのこと。元環境庁長官のオーウェン・パターソン氏(保守派)は、「再エネはエネルギー市場全体を歪めている。それは、最貧層の人々のカネを、巨額の補助金で建設されている風車推進の富裕層に送金するものでしかない。これ(再エネへの補助金カット)が実現されると非常にうれしい」と述べています。

 ところで、ひとつの国がグローバル組織から足を洗うのはなかなか大変そう。

 下院の報告によれば、今後、イギリス政府はEU離脱法案(Great Repeal Bill)の一環として、憲法綱領に19,000のEU規則と規制を導入する必要があるそう。EUの規制によって、英国は年間約1200億ポンド以上の費用が発生していると見積もられており、共通農業政策だけでも100億ポンドの直接経費がかかり、食料価格の上昇を招いているのだそうです。2019年の離脱達成後、これらの法制度をのメリットが評価され、排除するかどうか決定されることになっていますが、もともと、歴史も風土も習慣も全く違う国々を統一ルールの下でコントロールしようというのが間違い。その枠組みの中で強制されている「自然エネ」は、まさに全体主義の産物だというしかありません。2017.4.28

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歴史に学べない自然エネ推進派

  朝日新聞が「新エネ」の旗を振っています。戦争を煽ったのも、原発を推進したのも政治屋とメディアだったのに、そういう歴史に学べない人々が、またもや過去の過ちをくり返す・・・

 

(てんでんこ)マイ電力:1地鳴り<小泉が語気を強めた。「ある時期が来れば一気に変わる。地鳴りが鳴っている」>

2017425()0500http://digital.asahi.com/articles/DA3S12908372.html?rm=150

小泉が語気を強めた。「ある時期が来れば一気に変わる。地鳴りが鳴っている」

 元首相の小泉純一郎(75)は3日、千葉県匝瑳(そうさ)市の麦畑にいた。背後には、高さ3メートルの架台に乗せられた太陽光パネルが約1万枚広がっている。北総台地を切り開いた農地には、これから大豆や麦が植えられ、植物と発電パネルが太陽光を共有する「ソーラーシェアリング」が始まる。「原発なしで、太陽光だけでもやっていける。そういう予感を持ったな」。

 小泉は、近くの農家の人たちに囲まれて上機嫌だった。細川護熙、菅直人両元首相も顔をそろえ、にぎやかな開所式になった。

 自然エネの現場を歩いたり、「原発即時ゼロ」を訴えたりした小泉の講演は、東日本大震災後の6年間で140回を超えた。

 そのなかには、新たに設立された福島県の「会津電力」や神奈川県小田原市の「ほうとくエネルギー」など、地産地消型の電力生産をめざす「ご当地電力」も少なくない。地域コミュニティーに基盤を置く電力・エネルギー事業は約200に増えた。昨秋に福島市で開いた「世界ご当地エネルギー会議」では、約30カ国600人の自然エネ関係者に「福島からエネルギー革命を」と発信した。

 一方で、米国の原発大手ウェスチングハウス(WH)の破綻が原因となった東芝の経営危機は深刻化し、日本の原発事業の先行きはさらに揺らいでいる。3月下旬のインタビューで、小泉は語気を強めた。「ある時期が来れば、一気に変わる。原発はやはりだめだ、と。そんな地鳴りが鳴っているな」「根強い動きがある。この6年間、動いた原発はゼロか数基。停電は一度もない。自然エネルギーでやっていけるんだという方向を、現実が示している」

 首相の時に原子力発電を推進した元首相が「過ちを改めて」自然エネの旗を振る。

 新たなエネルギー社会が動き始めた。

        ◇

 東日本大震災は、日本の自然エネルギーの新たな出発点になった。大規模な停電を体験した人たちは、自分のエネルギー源「マイ電力」を持つ大切さを思い知った。新しい動きは被災地から始まった。(菅沼栄一郎) (No.263)

  ◆てんでんこ 互いにちゃんと避難する。そんな相互信頼の日常的な醸成も新たな意味に

 

 原発推進の「過ちを改める」なら、新エネ推進ではなく、まず原発阻止に命をかけんかい。2017.4.25

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「自然エネ推進連盟」なるものが発足した

 いや〜びっくりしました。「自然エネ推進」を国民運動にしようとは。これは電気事業者、原発を作ってきたゼネコン、土建屋の期待に応える新たな国土総合開発事業にほかなりません。しかも「原発問題はこれで解決される」ような幻想をふりまいているのだから、手に負えない。

「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」創設記者会見 ourplanetTV 2017/4/14()

https://www.youtube.com/watch?v=fznWAiegx-o

  • ある経済人から言われて、全国組織をやろうということになった

  • 趣旨は「自然エネ推進の全国的な連携」。そのために常勤の事務局を作る

  • 原発推進の運動や自然エネの足をひっぱる運動は、全国的に組織的にされているから、私たちも全国的な運動が必要

  • 全国150団体に呼びかけた。自然エネ団体、反原発団体が半々、すでにかなりの重要な部分が参加を表明している

 幹事長の河合弁護士は「日本と原発」についで、再エネ関連の映画を作ったそう。彼は挨拶で、「自然エネの足をひっぱる運動」も全国で組織的に行われていると述べていますが、私が知る限り、日本には反自然エネの全国運動はありません。先進国では日本だけ。それどころか、小さな地方のささやかな運動さえ、黙らされ、息の根を止められているのが実情。私はもちろん、論理的にも倫理的にも自然エネ(産業規模の)には絶対反対ですが、現地と連携がないため、足をひっぱるところまで行けていません。

 以下、質疑で気になったところを書き出しました(編集あり、発言通りではありません)。

 

吉原:四谷のビルの一室を借り、木村さんが常設の事務局として常駐する。国民運動だから、世界で自然エネがどんどん広がっているのかみんな知らないので、河合先生の日本の再生の映画会の上映会をしたい今ほんとうに正しいことは何なのか、日本は安全な自然エネでどんどん発展してゆく、自然エネで動いている人を支援してゆく

 

河合:(映画の宣伝・・・世界は自然エネで動いているぞ!という本です。原発ゼロと自然エネが運動の軸です)

小泉:素人はどうしても専門家に任せてしまう。私も原発の問題も専門家にだまされてきた。専門家に任せていいか、専門家すぎるともっと大きな常識が欠けてくるんじゃないか。原発の意見も信じきってきた私がそう言うんですよ。豊洲では地下にあんな危険なものがあって、上に市場をたててどうして安全なのか。

 とにかく「自然エネバンザイ」で、負の面は完全無視。そして、常設の事務所を借りるほどだから資金源や運営費が気になりますおそらくどこからか資金供与を受けているのでしょうが、それを聞く記者はいませんでした。また、小泉は豊洲問題にからめて専門家批判をしていますが、再エネ・自然エネは1990年代からの産業界の「次世代産業のホープ」でした。それが福島原発事故にからめて急成長したのは、専門家(というか産業界直接)の指導があればこそ。記者会見をした連中はお飾りに過ぎず、裏にはいつものように「オールジャパン」がいるのです。

 唖然としたのはここ↓;

ソーラージャーナル:今注目している事例はありますか?

吉原:東京ドーム三分の二くらいの農地で、日本初のメガソーラーシェアリングのプラントがスタートした。農地の上に太陽光パネルを載せ、3分の1の光で発電し、3分の2で植物を育てると、不思議なことに収穫量は逆にアップすることがわかった。これを日本460haの農地に全部のっけると、1840ギガワット(400kw/ha)、原発1840分の電気ができるわけです。日本で使いきれないほど・・・農地の一部にそうやるだけでエネルギー大国になる。エネルギーが自給でき、中東のエネルギーに頼ることはもうない。ソーラーシェアリングをやると農家の収入は十倍になる500万円の農家の収入が5000万円、毎年ポルシェが買える、若者が田舎に帰り、田舎の人口が増え、経済も活性化、少子高齢化も解消する、日本はどんどん発展する。実はデンマークやドイツはそういう過程にある。日本だけが取り残されている。これをやっていけば、日本の農家はばら色、私はとてもすばらしいことかなと考えている

 

 最後のうっとりしたような顔つき・・・いかに洗脳が深いか。

 風力も太陽光も、24時間稼動するわけではありません。太陽光に至っては夜は停止、曇りや雨などの日も使えず、直射日光にさらされるので耐用年数は短いし、台風などではぶっ飛ばされる。製造にも廃棄にも多大なCO2を吐き出すし、廃棄物になっても、レアアースを使っているものは処理法も不明。また、広大な土地(農地)を太陽光パネルで覆うことで、いったいどういう環境影響が出るかなんて調べられてもいない。景観を醜くし、おそらく動物たちにも深刻な影響を与えるはず(視力低下とか)。

 したがって、こういう条件をクリアして運営される太陽光発電の電気料金は、必ず高額になります。ま〜、まさに、この「電気代を上げる」ことが再エネ・自然エネ導入の目的なんですけどね(=国民はいくら高くても電気を買わないわけにはゆかない、こうしてエネルギーで国民を支配するわけ)。

 電気代収入で農家はばら色になったとしても、高額の電気代は一般家庭だけでなく、企業経営を打ちのめします。実際に風力20%超を達成している南オーストラリアでは、高い電気代を払えなくなった工場が閉鎖されたり、撤退が伝えられているほど。・・

 

朝日新聞:原発ゼロにする過程での諸問題は?プルトニウム問題もあり、ロードマップなどは?

河合:それも考えている。経過措置としてガスコンバインシステムなども含め、具体的なプログラムも考えているが…とりあえず講演、上映会を前面に出す。何年以内に何%ということを言える段階ではない。エネルギー基本計画の改訂などについては意見を公式に述べるつもりだ。再稼動させない状態を維持すれば原発ゼロなんだ。

小泉:311以後、一日も停電はない。この事実が(原発ゼロ)を証明している。当初、自然エネは2%、原発30%と言われていたが、今は逆ですよ。原発が2%、自然エネが多いんだよ(数値はなし)。

鎌田慧:これはイデオロギーがまったくない運動です。とにかく原発をなくしたい

香山リカ:脱原発運動って反権力運動じゃないかとおもわれがちだが、別に権力をつぶしたいというわけではなく、生活を脅かしている原発をやめたいと考えているだけ。私や鎌田さんはそういう市民と運動の間を結びつける役割だと思う。

 脱原発というなら、核のごみ(高レベル低レベルともに)の処理をまず考えなければならないし、今ある汚染をどうするかがもっとも急を要する問題なのに、そこにまったく触れず、自然エネだけを礼賛している不自然さ。というより、業界はチャンスは今しかないことを知っているのでしょう。そういうことを考えて、最後の文化人二名の発言を聞くと、滑稽でもあり、悲しくもなる。

 だって、原発は国策。従って、反原発は当然、国家に反抗する戦いにならざるを得ないのですーーそこがはっきりしていないので負け続けているのでしょうけどね。さらに、イデオロギーを社会思想、政治思想ととった場合、自然エネはイデオロギー問題に直結します。結論として、私には「原自連盟」は業界の代理人としか思えません。

もひとつ怖いこと書いておこうか。上記で例示した南オーストラリアでは、風力発電の被害にたまりかねた人々が、「原発の方がはるかに安全」と、原発推進を主張し始めているのです。2017.4.15

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風力に「逆風」、新風車禁止(デンマーク)

 ちょっと驚きましたが、「エコ優等生」のデンマークで、いくつかの自治体が風車の建設を禁ずるという決断を下しています。

 コペンハーゲン・ポスト(英語版から翻訳)では、次のように伝えています;

 

デンマークの自治体で、陸上風車の建設をすべて禁止ー背景には市民の抵抗

2017年3月7日 CPH Post Onlineエスビャウ市の計画環境委員会は市域内においてすべての陸上風力発電所の建設を禁ずるという結論を出した。これによって、ヴィスレフなど市域三ヶ所で計画されていた計34基の風車の建設ができなくなる。同委員会のジョン・スネッカー会長は、風力発電に対する抵抗が爆発的に増えた、と述べる。「反対派は、何よりも低周波音の健康影響を不安視している」「我々の風力エネルギーは、(今後)洋上風力発電から得られるだろう」

風車より住民

 この決定に喜んだ住民の一人、エスビャウ市のローガー村に住むソレン・ウィンド氏は、「本当にホッとしたよ。政治家が住民を第一に考えてくれて」「この問題が終わってよかった」と述べる。 風車の建設を禁じたのはエスビャウ市が初めてではない。ヴェイエン市とトウナー市も風車計画を禁じている。

 

 エスビャウ はデンマーク南部、ユトランド半島の西岸、北海に面した大きな都市で、年中強い風が吹きつけることから、風車が集中しているのでしょう。この決断にいたるまで、住民たちは、デンマークの狂ったような風力への投資に苦しめられていたに違いありません。そのことを示すのが↓の記事。

 

デンマークの2015年の風力発電量 国全体の消費量の42.1%をまかなう。世界最高記録を更新。「風力で電力50%供給」という2020年の政府目標の達成十分可能に(RIEF

2016-01-25 17:23:47http://www.energinet.dk/EN/El/Nyheder/Sider/Dansk-vindstroem-slaar-igen-rekord-42-procent.aspx

 デンマークは2015年の年間電力消費量に占める風力発電の割合が42.1%となった。同国は2020年に風力で電力の半分をまかなう政府目標を立てているが、実現性が高まった。風力発電比率が4割を超える国は他にない。国有の送電事業者エナジーネット(Energinet.dk)は「世界記録」と胸を張っている。2014年の風力発電比率は、39.1%だった。15年の比率は、それをさらに3ポイント上回った。国際エネルギー機関(IEA)によると、ポルトガル24%、スペイン20.4%(いずれも2014年データ)で、デンマークの比率は、それらの風力発電比率の高い国に比べても、ほぼ倍のウエイトになる。特に大西洋からの風が安定的に吹く西部デンマーク地域では、地域全体での消費電力量よりも発電量が多く、昨年中で「ウィンド・サープラス(風力余剰)」を得た時間は年間で1460時間に及んだ。エナジーネット社の担当者は2015年に風力発電量が増えた理由として、風力発電の設備容量はやや増えたが、それよりも、「昨年は例年よりもはるかに風が強い年だった」と自然現象の影響が大きかったことをあげている。年間を通してみると、デンマーク国内の電力消費より風力発電の発電量が多かった時間が409時間に達した。(後略)

 

 でもただでさえ反対が多い風車の建設。デンマークではいったいどうやって反対派をだまらせ、電力42%を達成したのか? 実は業界は、「全村買い上げ、家屋の取壊し、エネファーム建設」という極端な手段を取っていました。これもコペンハーゲンポストの記事を訳すと;

 

 企業の極端な風車戦略:今日の町は明日のエネファーム

2015年1月16日by Philip Tees | The Copenhagen Post | January 16, 2015 | cphpost.dk

http://cphpost.dk/news/business/companys-extreme-wind-strategy-towns-today-turbines-tomorrow.html

 デンマークで風力発電を展開するスエーデンのエネルギー会社、バッテンフォールは、事業に非常に長い時間をかけているーー田舎の村をすべて買い、家屋を壊して更地にし、風車に置き換えているからだ。同社の陸上風車プロジェクトの責任者Mette Korsagerは、ビジネス・ニュースペーパー誌の取材に対し、この戦略はデンマークで2018ー19までに250MWの風車を建設するという目標達成を容易にするためだと述べた。「よくやるのは、条件が悪い場所の農場を買い上げて、農家や納屋を解体することです」「最近も、エネファームを建設するために、農村の(土地の)ほとんどを買い上げました」。

 「地域支援のため」とバッテンフォール

 事業が行われた北ユトランドのコルビーの村では、同社は20軒の不動産を取得した。この戦略にはいくつもの目的があるという。「周辺地域で不動産が売れないという問題を、(この戦略によって)解決します」「また、風車に批判的な隣人の問題も解決します。さらに、これによって、市から風車建設の同意を得やすくなります。というのは、我々が問題が起きる地域に入って、そこの人々を助けるからです」

 村消えて風車あり・・・問題を持ち込む側が「地域支援している」とは恐れ入った論理ですが、これによって、いったいいくつのデンマークの農村が消えたことか。そして、どれだけの人が風車被害に立ち向かい、声をあげて来たことか。今後、おそらくほかの都市でもエスビャウ 市の英断に倣うところが出てくるでしょう。また、業界は「陸がダメなら洋上があるさ」と考えているようですが、洋上もすぐに問題が起きてくるって。そして「風車」そのものも「頼れない技術」として淘汰されていくって。

 安岡洋上もムダな投資とならないように、早めに事業停止の決断を下すべきです。2017.3.24

 

 

 

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安岡洋上風力発電事業に「待った」??

久しぶりに風車のニュースです。山口県下関市に持ち上がっている、日本最大規模の洋上風力発電事業は、これまでにも地元住民の大反対があって広く報道されていましたが、もう環境影響評価の手続きに入っていたのですね。これについて、市長が環境審議会へ諮問したのですが…

 

下関市環境審議会が答申 | NNNニュース

[ 3/22 21:01 山口放送] www.jrt.co.jp/nnn/news8708866.html

 下関市の安岡沖に計画されている風力発電事業について、市の環境審議会は「計画は、地域に受け入れられる社会的環境が整っているとは言えない」などとする答申書を市長に手渡した。22日、下関市環境審議会の鷲尾圭司会長らが市役所を訪れ、中尾市長に答申書を手渡した。審議会は4回に渡り、事業者の前田建設工業が環境への影響についてまとめた準備書について意見を交わしてきた。答申では「低周波振動の問題は、最も近い発電設備・風車が陸地から1.5kmの位置に設置されることが地域住民の不安に繋がっている」とした上で、「建設計画は、地域に受け入れられる社会的環境が整っているとは言えない」などとしている。審議会の鷲尾会長は「北九州市のように港湾区域における計画の場合、工業地帯・港湾地帯ということで市民にも理解されていると捉えられるが、ここは一般海域であり、工業的な利用について認知・地域合意が形成されていないという問題もあると思う」と話していた。市長は4月7日までに、この計画に対する意見を知事に伝えることになっている。

 環境審の答申はここ→答申(写し)(2MB)(PDF文書)

 事業を全面に渡って批判的に論評しており、なかなかまじめで出来のいい内容です。だからといって、「事業を中止せよ」とまで踏み込んでいないのは残念ですが(そこまで諮問を受けていない)、審議会はほとんどが「OK機関」であることを考えれば、画期的なんじゃないか。特に、建設地域を「一般海域」として認識しているところが重要です。都市計画でいえば、工業地帯ではなく、住宅地域に公害施設を作るな、という感覚…ちなみに、風車はそういった土地利用のゾーニングを完全無視して建設されている(国立公園内であろうが、森林保護地域であろうが)、恐るべき無法事業なんですけどね。

 今後、市長が知事へ出す意見書は、基本的にはこの答申を「尊重」しなければなりません。そうなると、実質的に「待った」をかける可能性がある。前田建設はそれをさせまいと、色んな手を打つでしょう。この審議会答申は、事業を先に進めるか、それとも立ち止まって考えるか、を決める重要な契機、市民はさらに、問題に「積極関与」しないとね。だって、安岡の海は住民のものであり、前田建設のものじゃないんだから。2017.3.23

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厚木基地の爆音

 前記事の続き。厚木基地の戦闘機の離発着を撮影した動画(約15分)があったので紹介しときます。映像はとてもクリアで、機体に装着された爆弾がはっきり見えます。音もきっちり記録されているし、おそらく戦闘機ファンの作品でしょう。

厚木基地の実況10時間、戦闘機の離陸と着陸を朝から夜まで。2014年12月22日 2014/12/29 に公開

朝8時から18時までの主な戦闘機・哨戒機の離陸と着陸を15分に凝縮。
【登場する飛行機たち】
米海軍(CVW-5)
 ・F/A-18
  VFA-102 ダイヤモンドバックス(D-Back)
  VFA-27 ロイヤルメイセス(Mace)
  VFA-115 イーグルス(Taron)
  VFA-195 ダムバスターズ(Chippy)
 ・E-2C
  VAW-115 リバティベルズ(Liberty)
海上自衛隊
 ・P-3C
 ・SH-60

 

 でも、毎日、四六時中、こんな音を頭から浴びせられている人々はたまったもんじゃありません。いまだにタッチ&ゴー訓練も行われているとは・・・航空機の騒音はまちがいなく公害です。軍事基地の騒音となると可聴音だけでなく、音としては聞こえない低周波振動も四六時中発生していることでしょう。でも国は住民に被害を我慢しろ、と言っている。2016.12.11

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厚木爆音訴訟、住民敗訴

 風力とは直接関係しませんが、重要なニュースが入っているので再エネのカテゴリーに投稿しておきます。

 騒音に苦しめられている米軍基地住民の訴えを、この国の裁判所(特に最高裁)は認めようとしません。

 

厚木基地騒音訴訟 自衛隊機飛行差し止め請求棄却 最高裁

毎日新聞20161281515(最終更新 1290917)

厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺住民約7000人が米軍機と自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を国に求めた「第4次厚木基地騒音訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は8日、自衛隊機の夜間・早朝の飛行禁止を命じた2審判決を破棄し、住民側の差し止め請求を棄却した。飛行差し止めについては住民側の逆転敗訴が確定した。2審判決のうち、過去の騒音被害に対する国の賠償を約82億円とした部分は既に確定していた。1、2審は米軍機飛行差し止めの請求は退けたものの、全国で初めて自衛隊機の飛行差し止めを認めたため、最高裁の判断が注目されていた。小法廷は、2審が今月末までの将来分の損害賠償として約12億円の支払いを認めた部分も破棄した。過去分の騒音被害を金銭で救済する従来の司法判断の枠組みに後退する内容となった。周辺住民らは当初、民事訴訟を起こし、騒音被害に対する損害賠償と米軍機、自衛隊機の飛行差し止めを求めていた。最高裁は1993年2月の1次訴訟判決で、差し止め請求を退ける一方で国の賠償責任を認め、全国の基地訴訟で賠償によって被害救済を図る司法判断が定着した。一方、93年判決は自衛隊機の運航が「防衛庁長官(当時)の公権力の行使に当たる」との判断を示し、行政訴訟であれば差し止めが認められる可能性を残した。このため住民側は4次訴訟で民事訴訟とともに初めて行政訴訟を起こした。米軍機に対する差し止め請求は却下されたが、1、2審で自衛隊機の夜間、早朝の飛行禁止が認められた。 小法廷は、飛行禁止時間の延長を求める住民側と、差止めの取り消しを求める国側の双方の上告を受理。審理対象を自衛隊機の差し止め部分に限定し、2審の結論見直しに必要な弁論を開いた。

 国は「米軍機の騒音を被害に含めるのは誤りだ」と主張。自衛隊の活動には公共性があり、夜間・早朝の飛行も防衛相の裁量権の範囲内にあるとした。一方、原告弁護団は「睡眠障害などの健康被害は金銭では回復できない。2審判決は深刻な被害を解消する第一歩」と強調。原告の住民は「爆音にさらされる状況は今も変わらない。飛行差し止めを認め、裁判を終わらせてください」と訴えていた。 今回は、基地の騒音を巡る行政訴訟で初の最高裁判決となった。【島田信幸】

 

 ほんとにひどい判決です。去年の二審判決で、「流れが変わった」と思ったのもつかのま。最高裁は戦争できる国に向けてひた走る安部政権のサポートに回ったのです。ま〜、今度に限ったことじゃないけど。

 神奈川県は沖縄に次いで米軍基地の県です。その中心は横須賀軍港と厚木海軍飛行場(厚木基地。綾瀬市、大和市、海老名市にまたがる)は、海自と米海軍が共同使用しているため、多くの航空機が日常的に離発着しています。厚木の騒音は横須賀港に米空母が入港する時、さらに激化します。それは空母艦載機は入港中の空母に発着艦できないため、入港前に洋上から厚木基地へ飛来し、出港後には洋上の空母に帰艦すること、またその間の活動も厚木基地を拠点とするからです。現在、横須賀を母港としているのが「原子力空母ロナルド・レーガン」であることも要注意。この空母はフクイチ事故直後、なぜか福島県の沖合いに急行して放射能を浴びた汚染空母(おそらく汚染を恐れて日本におっぱらった)で、何人もの水兵が放射線障害を受け、あるいは死亡していることから、訴訟が起こされています(その件で小泉元首相ー横須賀出身ーが空涙を流したのは有名な話)。

 さて、その米軍航空機に関しては、地元の自治体は何の権限もありません。以下は神奈川県のサイトから。強調山本。

「県をはじめとする地元自治体は、米軍機の飛行に関する許可や管制の権限などを有していません。また、米軍は運用上の理由から、飛行計画や経路などを明らかにしていないため、飛行情報を入手するのは困難な状況にあります。(例外として、NLP(夜間連続離着陸訓練)は実施の一週間程前に、防衛省から関係自治体に対して通告がなされることが通例となっています。)

飛行時間は、日米の政府間合意「厚木飛行場周辺の航空機の騒音軽減措置」(昭和38年9月合意)で、22時から翌朝6時までは原則的に禁止されています。飛行高度は、日本の航空法で定められている最低安全高度の直接的な適用はありませんが、日米両国政府間で「日本の法令を尊重し、国際民間航空機関や日本の航空法により規定される最低高度基準を用いる」ことが合意されています。そのため、人または家屋の密集している地域の上空にあっては、当該航空機を中心として水平距離600メートルの範囲内の最も高い障害物の上端から300メートルの高度となっています。

「厚木基地には昭和30年代から、米海軍のジェット機が飛来するようになり、騒音問題が表面化しました。特に、昭和57年2月から厚木基地において空母ミッドウェー艦載機による夜間連続離着陸訓練(NLP)が始められ、騒音は一層激化しました。平成5年、米側に東京都小笠原村硫黄島の訓練施設が提供されて以降、近年ではNLPのほとんどが硫黄島で実施されています。最近では、NLPそのものによる騒音ではなく、その前後や日常的な訓練による騒音に対する苦情が多く寄せられています。

 強調部分にご注意。夜間飛行の禁止は政府間で「合意」されているにもかかわらず、米軍は(海自も)それを守らず、NLPをくりかえし、その後も裁判に訴えてようやく認められたことがわかります。こうして占領国・アメリカはずっと法令遵守義務に違反してきたのに、日本は文句をつけるどころか、住民の不満を押さえつけてきたわけ。どういう国だろうね、まったく。もっとひどいのが裁判所で、米軍の飛行差し止めについては1審でも2審でも「国の行政処分ではない」としていますが、これは米軍がやることは、国家権力をもってもとめられない、裁判所は米軍に関する件は判断できないし、したくないという意味で、実態上も、日本は完全に米軍の支配下にあることを示しているのです。少し前、メディアは若者たちの「民主主義を守れ」という運動を大報道していましたが、あれもやらせ。日本にはそれっぽい制度があるだけで、まだ守るべき民主主義はないのよ。他国、しかも世界最大の戦争中毒国に喜んで国土を提供しているような国に民主主義などありえないのは当たり前です。なお、この記事では書きませんが、航空機騒音も低周波を発生させており、住民の被害は複合的なもののはずです。爆音を阻止しようと思えば、基地をなくす運動をしないとね。2016,12,10

 

 山本の別ブログの関連記事⇒ 沖縄の「北部(戦争)訓練場」返還のニュースのウラ (12/08)

 爆音を動画で⇒厚木飛行場 周辺地域の航空機の爆音被害 - YouTube(34秒)

 その厚木に飛来する軍用機のカタログあり⇒主な航空機 - 厚木爆同

 怒りの原告団のサイトはこちら⇒第四次厚木爆音訴訟原告団
 騒音問題への意見のあて先はここ⇒県及び関係機関連絡先
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