WONDERFUL WORLD

ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

不正の温床、東大「研究所」

  「最高学府」の「有名教授」は研究不正の常習犯でした。しかも、「実際には行われていない架空の実験データ」をもとにグラフを作っていたという悪質さ。はっきりいって「詐欺」です。ところが、NHKの報道は、なぜか不正認定された渡辺教授へ同情的なので、記事の段落を入れ替え、一部省略するなどして、問題の「ありか」をさぐってみました。

 

東大教授の論文 大学がねつ造と改ざんの不正認定

811704http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170801/k10011083291000.html?utm_int=all_side_ranking-social_002

 国内有数の分子生物学の研究者である東京大学の教授らが、国際的な科学雑誌、ネイチャーなどに発表した5本の論文について、大学は実験データのねつ造などの研究不正があったとする調査結果を公表しました。教授は「各実験から得られる結論を覆えそうとする意図で行ったものではないが、深く反省します」とコメントしています。

 東京大学は所属する教授が発表した論文に不自然な点があるとする匿名の告発を受けて調査を行った結果、分子細胞生物学研究所の渡邊嘉典教授らがおととしまでの8年間に、国際的な科学雑誌、ネイチャーやサイエンスなどに発表した5本の論文について、画像やグラフにねつ造と改ざんの研究不正があったとする調査結果を公表しました。5本の論文では、実際には行われていない架空の実験データを基にグラフが作られていたほか、比較する2枚の画像に差が生まれるように加工ソフトを使って色合いや明るさを変えるなどしていて、不正とされたグラフや画像は合わせて16あったとしています。大学はこうした不正行為は渡邊教授と当時の助教の合わせて2人が行ったと認定しました。大学は「渡邊教授の研究室では不適切な画像の加工などが常態化していた」と指摘し、誤った教育を行った渡邊教授の責任は重いとしています。大学によりますと、不正が認定された5本の論文に関係する公的な研究費は、148000万円余りに上っていて、今後、大学は返還額について文部科学省などと協議したいとしています

 

 裏づけもない架空データをもとに国際的な学会誌に投稿するという厚顔に唖然とします。しかもこの人、「国際的な基準では不正にあたらない」なんて開き直っていて(渡辺教授「国際基準では不正にあたらぬ」 論文問題:朝日新聞デジタル)、ちっとも悪いなんて考えていない。・・・大学入試でカンニングがばれると、合格も取り消されるし、入学後なら追放されます。不正行為をするような者に学ぶ資格はないと考えられているからです。ところが、これらの不正行為の常習センセイたちは、無から有を生み出そうが、白を黒といおうが、誰にもとがめられずやりたい放題というのだから恐ろしい。細胞生物学なんていうと、創薬や医療視に直結するから、これらの不正研究が医療や薬事に反映されているとしたら、薬害や医原病が起きるのも、その薬害や医療過誤の被害の訴えが頭から否定されるのもあたりまえ。また、東大は5本の論文を不正認定していますが、ちょうど一年前に出された告発は、分子子生物学研究所でだけではなく、医学部研究所の医師ら計22本の論文もやりだまにあげていました。しかしこちらは「シロ」認定。

 

 東京大学では渡邊教授が関わったほかの論文についても不正がないか調査を行ったうえで処分を検討する方針です。一方、同時に匿名で告発されていた東京大学医学部の5人の教授について、大学は不正はなかったとしています。)

 「シロ」に至った経過は不明ですが、そこになんらかの「政治的配慮」が働いたのでしょう。なんてったって、「ドル箱」である製薬・医療機器メーカーに直結する医学部系の研究はアンタッチャブル。これまでの不正疑惑も、多くがもみ消されてきたようで、ここ数年の「事件」だけでもこんなに↓ある!!

 

最近の東大での研究不正

 東京大学ではここ数年、論文のデータのねつ造や改ざんなどの研究不正や、臨床研究をめぐる倫理上の問題などが相次いで発覚しています。このうち、東京大学分子細胞生物学研究所では3年前、今回とは別の研究グループが33本の論文でねつ造と改ざんの不正を行ったと認定され、元教授のほか、当時の准教授や研究員の学生ら合わせて11人が不正に関わったと認定されています。
また同じ3年前には東京大学医学部が関わる臨床研究で、白血病の薬の研究に製薬会社の社員が重要なデータ解析に関与するなど研究の客観性が疑われる事態が発覚したほか、アルツハイマー病の診断のための臨床研究でおよそ600人の患者から血液などを採取したものの、研究態勢やデータの取り扱いが不十分で臨床研究を取りまとめることが一時できなくなるなどの不適切な実態が明らかになりました。このほか、6年前と7年前には社会科学研究所の当時の助教授と工学系研究科の当時の助教がそれぞれ発表した複数の論文にほかの人の論文の盗用が見つかっています。東京大学では研究不正や倫理上の問題が相次いで発覚したため、3年前に不正防止対策の実施などを行う研究倫理の専門部署を設け、実験データを保存したり論文のデータをチェックしたりする体制を整備するなどの対策を進めてきました。しかし今回、不正が指摘された論文の中にはこうした対策が取られた後に発表された論文も含まれていて、東京大学の研究不正への対応が十分だったのかについても改めて問われる事態になっています。

 

 これだっておそらく氷山の一角でしょう。だって、不正が常習化していたら、その世界にどっぶり使っている人たちは決して気づかない。告発があっても。批判されても、何が悪いのかわからない。そもそも医薬産業界とつるんだ学界に「倫理観」なんてないんだから。そして、「最高学府の腐敗」は、必ずほかの研究教育機関にも広がります。研究不正って進行を止められない悪性のがんだからね。

 

研究不正に詳しい専門家「非常に深刻な事態」

研究不正の問題に詳しい大阪大学の中村征樹准教授は「研究不正の問題は東京大学だけではなく、さまざまな大学で起きてきたが、分子細胞生物学研究所のような研究に重きを置いた施設でも不正の問題が相次いで起きるというのは非常に深刻な事態だ」と指摘しました。そのうえで、「研究の現場では、これまで不正の問題が取り上げられても、ひと事として受け止めてきた実態があるのではないか。特に研究成果が求められるプレッシャーを最も感じているのは、研究を重視してきた東京大学などで、研究の中でこれぐらいは許されるだろうという考え方が、時間の経過とともに世間からだんだんとずれ、不正に至る『逸脱の常態化』と呼ばれる現象が起きているのだと思う」と話しています。また、不正行為を教授みずから行ったと大学が認定したことについては、「これまでも研究不正の再発防止策は行われてきたが、どうしても若手の研究者や学生を対象とした倫理教育などが中心で、シニア世代の研究者への対策は形式的なものだったと言える。また、研究不正と研究室の環境は密接に関係していると言われ、学生や若手の研究者も、教授と対等に意見が言える風通しのよい研究環境が作れていたかも焦点の1つだ」と指摘しています。そのうえで、海外では研究環境の改善に向けて、大学が組織ぐるみで対策を行っているとして、研究室任せにせず研究環境がどういった状況になっているかや、研究者たちがどのようなことを問題だと感じているのかを大学が調査し、組織全体で対応していくことが研究不正の芽を摘むことにつながるとしています

 どれだけ「組織全体で」対応しても改善されないって。日本の悪しき学閥をすべて解体してやりなおさなきゃね。

なお、告発文↓は一読の価値があります。2017.8.7

 http://static.ow.ly/docs/%E5%91%8A%E7%99%BA%E6%96%87%EF%BC%91_5cvq.pdf

ワクチン・医薬品 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

もともと禁じ手だった核ごみの地下埋設処分

 核ごみ地下埋め立てについてもう一つ書いておきます。それは、原発が日本にて導入された当初、産官学を含むすべての関係者は、核廃棄物の地下埋め立ては絶対に避けるべき「禁じ手」であることをちゃんとわかっていた、ということです。

 それが明記されているのが、1962年4月に原子力委員会廃棄物処理専門部会が出した「中間報告」。この部会では、一年にわたって、(射性廃棄物の処分・処理についての基本方針、IAEAが出した海洋投棄勧告案等を検討していましたが、その中間とりまとめは次のようなものでした。(全文は⇒http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/ugoki/geppou/V07/N05/19620506V07N05.htm

1.基本的な考え方

(1)原子力開発を推し進めるに際して、放射性廃棄物は不可避の副産物であるが、これによるわれわれの生活環境への汚染は、できうる限り避けることが望ましい。したがって、現在の知識から安全であることが保証されないような場合には、放射性廃棄物の処分は監視が可能で安全な環境内にとどめるべきである。

(2)一般に放射性廃棄物の処理、処分を具体的に確立するためには、処理、処分によって一般環境の汚染の許される限度を設定することが要請される。この点についてはICRP勧告においても概念的に指摘しているところであるが、放射性廃棄物の処理方針としては、国民線量の立場から放射性廃棄物に対して線量の割り当てを決定することが望ましい

(3)わが国における放射性廃棄物の国内的廃棄についてはICRP勧告に沿って法律により規制しているが、放射性廃棄物の処分とくに海洋投棄については国際的にも深い関連があるので、国際的視野において確立すべきであり、またわが国における海洋利用の特殊性よりみて慎重に実施すべきであろう

(4)放射性廃棄物の処理、処方の分法については、まだ未解決の分野があるので、今後さらにその研究開発を積極的に推進する必要がある。

 原発の「負の面」をはっきり認めていたわけです。つまり、「原発を続ける限り、必ず毒性が強い廃棄物が生み出されるが、それらを安全に処理・処分する方法はまだ確立していない」。そこで、「核ごみによって一般環境が汚染されるのは避けられないため、放射能汚染の上限値などを決め、国民の被ばく限度も決めておこう」という基本方針を決めたというわけですね。その上で、彼らは核推進の二大組織であるIAEA(国際原子力機関)とICRP(国際放射線防護委員会)の勧告にもとづいて、次のような「最終処分」の方式をまとめます。これがすごい。

 

(3)最終処分方式

 高レベルの放射性廃棄物の処分方式としては現状では閉じ込め方式を原則とすべきであることは前述どおりであるが、現在各国が行なっているタンク貯蔵等の閉じ込め方式は常に監視を必要とするので最終的処分とはいえない。したがって処分を行なった後は管理を要しない段階の処分方式すなわち最終処分方式を確立する必要がある

 この最終処分方式としては次の2方式があげられる。

i)容器に入れて深海に投棄すること。

ii)放射性廃棄物を人の立ちいることの不可能なかつ漏洩の恐れのない土中に埋没したり、天然の堅牢な洞窟あるいは岩石層に入れること

 日本政府の「廃棄物」に対する姿勢を、これほどよく説明している文章はないでしょう。廃棄物の埋め立ては、英語ではlandfillといい、「埋め立て」の意味しかありませんが、日本語の「最終処分場」は、「監視も管理も不要処理法」、つまり「埋めて捨てる=後は知らんよ」ということを意味しているのです。そして、上のヽっ翕蟯か、土中埋設のうち、選ばれたのは,任靴拭

 

 「これらの方式については放射性廃棄物の最終処分の問題の重要性にかんがみ、経済性、安全性について最も望ましい方式を確立するため、大きな努力を払って研究を進めなければならないが、国土が狭あいで、地震のあるわが国では最も可能性のある最終処分方式としては深海投棄であろう。このため、海洋投棄を目標として処理方式および容器等についての総合的な研究開発を強力に行なう必要がある。なお、現状では容器に入れ海洋に投棄する場合でも、廃棄物は低および中レベルのものに止めるべきで、高レベルのものについてはその研究の進展により、安全性が確認されるまでは行なうべきでないと考える

 現行の放射線障害防止法では、放射性廃棄物の土中埋没は認められていない。わが国における地下水の分布とその利用状況、人口の分布状況などからみて、放射性廃棄物の土中埋没による処分は好ましい方法ではなく、今後も現行法通り禁止すべきであると考える。しかし、人の立ち入ることの不可能でありかつ漏洩のない土中、天然の堅牢な洞窟あるいは岩石層無人島など放射性廃棄物の処分の可能な場所の調査発見には努力すべきであろう。」

 狭い国土、地震多発国、地下水の分布、人口密集・・・核のごみの土中埋設は今後も現行どおり禁止すべき・・・ここにあげられている物理的、社会的背景は今もそのままです。変わったことといえば、核廃棄物の量が格段に増えたことでしょう。

 当時、海洋投棄がすすめられていたのは、単に国際的規制がなかったこと、そして(おそらく)もっとも安上がりな処分法だったからだと思われます。さらに、核推進の二大組織であるIAEA(国際原子力機関)とICRP(国際放射線防護委員会)が、それを支援するような勧告を出しており(それにもとづいて、上のような検討が行われた・・・でもこの勧告案そのものはまだ探し出せていません。ご存知の方、教えて!)。日本も1955年から1969年にわたって、主に伊豆半島の海域で海洋投棄を行っていました。

 それが、なぜ「禁じ手」だった地下埋設処分に切り替わったのか?

 これもまた、単に、廃棄物の海中投棄を禁じる国際条約「ロンドン条約」が成立したからです(1972年、発効は1975年)。廃棄物の海洋投棄による海の汚染が深刻化し、早急な規制が求められていたため、高レベル放射性廃棄物の海洋投棄はすぐに禁止されました。低レベル廃棄物は当初、許可制でしたが、1993年までにはすべての放射性廃棄物の海洋投入が禁止されています。

 でも、日本の取組は遅れました。政府がロンドン条約を批准したのは1980年、それから廃棄物処理法施行令の改正で廃棄物の海洋投入を全面禁止した2007まで、おそらくいろんな形で海洋投入を続けていたと思われます。なぜなら、日本の廃棄物処理法では放射性廃棄物を除外していたし、この分野で騒ぐ市民運動もー私が知る限りーなかったので、やりたい放題。

 原発は廃棄物処理の方法がいまだに見つからない、やってはいけない事業です。

 それに加え、TMI事故(1979)やチェルノブイリ事故(1986)も起きていたし、海洋投棄の「禁止」は原発から足を洗ういい機会でした。ところが、産官学ー特に学者ーは、「絶対ダメ」だった核の地下埋設へと180度方針を転換する中で、平気で前言をひるがえし、「地下埋設は安全」といい始めたのです。公共事業は自浄能力ゼロの分野であり、市民が監視しておかないと何でもありの社会だということを頭に入れておきましょう。

 なお、学者の中でもまともな人もいます。

核ごみマップは「科学的でない」 立石新潟大名誉教授が講演

07/30 05:00 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/122514?rct=n_major

【豊富】幌延深地層研究センター(宗谷管内幌延町)で研究されている高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の地層処分をテーマにした全国交流会が29日、同管内豊富町で2日間の日程で始まった。初日は新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)が講演し、政府が28日に公表した、核のごみの最終処分に適した地域を示す「科学的特性マップ」について「科学的とはいえず、国民の理解が得られるとは思えない」と批判した。住民団体「核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会」などでつくる実行委が主催。立石名誉教授は、東京電力柏崎刈羽原発の安全管理について新潟県に助言・指導する専門家会の委員を務める。

 

 とにかく、日本に「学者」「学会」というものが存在するなら、いいかげんに原発にも核ごみ埋設にもノーを言って欲しい。2017.8.4

 

 

がれき・核・原発 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

「災害科学研究所」が作った「核のごみマップ」

 経産省の「核ごみマップ」が各地に波紋を引き起こしているようです・・・

<核のごみ>最終処分場 東北は太平洋岸中心に「好ましい特性」

20170729日土曜日http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201707/20170729_71023.html

 経済産業省が28日公表した原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分に関する「科学的特性マップ」によると、東北は太平洋沿岸を中心に最終処分の候補地になり得る地域が存在する内容となった。内陸の火山周辺や日本海側の油田など鉱物資源がある地域は「好ましくない」と位置付けられた。東北分は地図の通り。「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」として適地に分類された面積が最も広いのは岩手県で、海岸から約20キロの地域は全て「輸送面でも好ましい」と最適な地域に色分けされた。宮城県は東北電力女川原発(女川町、石巻市)が立地する沿岸北部を中心に「輸送面でも好ましい」に分類された。青森県は原発の使用済み核燃料を再処理する核燃料サイクル施設の立地を背景に、国から「最終処分地としない」と確約を得ているものの、沿岸の広い範囲が最適地となった。東京電力福島第1原発事故の被害に遭った福島県でも適地が示されたが、世耕弘成経産相は「福島には負担をお願いしない」と候補地選定から除外する考えを示した。
 マップの要件・基準作りに携わった東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授(地震地質学)は「下北半島から福島県沿岸に至る太平洋岸には安定岩盤がある場所が多い。日本海側は地盤の隆起速度が速い所や油田があり、適さない場所が目立つ」と説明する。ただ、適地とされた地域にも不確定要素はあり、遠田教授は「マップはあくまで目安。活断層は地表の情報を基に考慮されており、新たに見つかる可能性もある。処分場の立地には地下の詳細な調査が必要となる」と指摘する。
海岸から20キロ、最適な地域
 高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の科学的特性マップは、活断層の周辺や火山の中心から半径15キロの範囲などを「好ましくない特性があると推定される」地域とし、オレンジ色で塗った。油田やガス田、炭田がある地域も将来、掘り起こされる可能性があるため「好ましくない」に分類し、銀色で塗り分けた。一方、火山や活断層が周囲になく、地層や地質が安定していると期待される地域を「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」として適地に分類し、黄緑色に塗った。船による搬入に適した海岸から約20キロの範囲を「輸送面でも好ましい」とし、最適な地域として緑色で表示した。

 

 マップと記事を見ると、「東北の核ごみ処分場は岩手へ」と言っているように思えるけど・・・・。そして、この発表で誰もが「えっ?」と思うのが、「海岸から20キロの範囲は好ましい」という部分でしょう。あの東北大地震がもたらした巨大な津波は、海岸近くに巨大建造物ーー原発や核・公害施設ーーを作るのは危ないという教訓を与えたと思っていましたが、それがまったく生かされていない。それどころか、しかも、このマップ作成に協力したのは、311後に設立され、地震・津波予測技術や防災研究などに取り組んでいるという「東北大災害科学国際研究所」(http://irides.tohoku.ac.jp/outline/history.html)のセンセイというから、さらに驚き。

 この研究所のサイトには、「地震・津波・洪水などの自然災害を対象とした防災に関する研究・開発を行う研究開発部門と防災研究成果を社会に普及するための活動を行う研究成果普及部門の2部門で構成され」「研究開発部門には地震地域災害、津波学、災害ポテンシャルの3研究分野が、研究成果普及部門には、地域減災実践学と東北地区自然災害資料室の2研究分野がある」とありました。つまり、「防災」を目的にできた研究が、「安定岩盤」などという言葉を振りかざして、核のごみの地下埋設策に協力しているわけで、その矛盾と倫理観のなさに言葉を失います。

 もちろん、彼らは国から今後の研究資金を約束されているのでしょうが、国に丸がかえされた研究機関など何の存在意義もありません。まともな研究機関だというなら、あの311地震が自然界では起き得ない四連発地震だったという「意味」を探求してみんかい。・・・それにしても原発ムラ、こんなところにまで手を回しているとは。2017.8.1

 

がれき・核・原発 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |