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ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
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環境保護活動家の暗殺(ホンジュラス)

 所属している国際NGOのMLに悲しい知らせが入りました。南米・ホンデュラスの環境保護活動のリーダーとして著名なベルタ・カセレスが、3月3日、武装した二人の男によって殺されたというショッキングな知らせです。
 彼女は昨2015年度のゴールドマン環境賞の受賞者の一人でした。

 ベルタは「先祖から受け継いだ聖なる川」のグアルカルキ川(リオ・グランデ)と、現地の住民(レンカ族)の権利を守ろうと戦っていた人です。この川には、世銀の資金を背景にした中国水力発電(シノハイドロ)のダム計画があり、彼女は住民たちと民間組織のCOPINH(Civic Council of Popular and Indigenous Organizations of Honduras)を設立して抵抗運動を繰り広げてきました。そのおかげで、世銀は現在、このダム計画(アグア・ザルカ・プロジェクト)への融資を一時停止していたのですが・・・。↓はゴルドマン環境賞のサイトから。美しいホンジュラスの自然と彼女の活動がわかりやすくまとまっています。



 
彼女の暗殺の背景には、COPINHがホンジュラス各地で展開している金鉱山乱掘への反対を強め、激しく政府(軍事政権)や外国企業を批判していたためではないかと思います。Bertaと一緒にいて重傷を負ったメキシコ人のグスタボ・カストロ・ソトも、原住民の権利保護を訴えているREMAや、鉱山発掘に反対している団体(注1)のメンバーで、彼らの活動のおかげで中米で何が起きているかが広く知られるようになったからです。なお、鉱山採掘はすべての産業の中で、最大の廃棄物と毒物を産生する公害事業であり、途上国の鉱山汚染のウラには常に南北問題が存在していることも忘れたくない。

 発展途上国における「環境保護運動」は、いわばグロバル・ウオーの最前線にあるため、活動家は常に命の危機にさらされています(私のマレーシアの知り合いも反焼却炉運動の真っ最中に車に追突され、命は助かったものの、顔に一生消えない傷が残りました)。COPINHも政府に目をつけられ、これまでもメンバーが殺されたり、脅迫を受けてきていましたが、国際的な賞を授与されても彼女を守る役には立たなかったのです。そのため、「もうひとつのノーベル賞」と言われるライト・ライブリフッド賞(RLA)基金は、2011年に、受賞者を保護するプログラムを設けたほどです(注2)。

 なんとか生き延びた
ソト氏も、唯一の目撃者として、今後も命が狙われつづける恐れがあることから、世界の環境保護団体が、事件を批判し、その捜査とソト氏の保護を求めて声明を発表しています。日本は世銀第二の株主(一位はアメリカ)、日米ブラックチームによる途上国の資源簒奪を止める努力を、先進国も手助けしたいと考えます。2016.3.4

注1:”Organización Otros Mundos Chiapas/Amigos de La Tierra México”, ”Red Mexicana de Afectados por la Minería (REMA)", "Movimiento Mesoamericano contra el Modelo Extractivo Minero, M4"などに所属
注2:http://www.rightlivelihood.org/supporting_laureates.html

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