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ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
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淀江産廃処分場計画、次の「意見調整会議」も大荒れでは?

   鳥取県米子市の産廃処分場計画で続編が入っています。

 

淀江の産廃処分場 意見調整会議 来月10日再開

日本海新聞H31.2.26  米子市淀江町小波の産業廃棄物管理型最終処分場計画で、鳥取県は25日、中断していた事業者の県環境管理事業センターと計画に反対する下泉自治会の意見調整会議を県西部総合事務所で310日に再開すると発表した。会議は昨年1216日に開かれたが、約3時間が経過したため中断となっていた。 県によると、自治会の7人と同センター、県の担当者が出席。前回に続いて傍聴者は別室のモニターで会議の様子を視聴することにしており、県は「前回の会議が円滑に進んだことから、引き続きこの対応でお願いしている」と説明。一方、自治会の一人は「傍聴者も同室に入れるよう申し入れる」と話している。(田子誉樹)

 「意見調整会議」とは、事業の実施を前提に、住民の「話を聞く」フリをして、計画の正当化をはかるための会です。当然、住民がおとなしくこの会議に応じるはずはなく、たとえば、昨2018年11月に行われた意見調整会議は大荒れでした。

 これに関しては本ブログの記事 米子産廃、意見調整会議、4分で「流会」をどうぞ。

 また当日の住民の動画も面白い。https://www.youtube.com/watch?time_continue=24&v=uo9uMRJKiMg

 「49分」と出ますが、実際は3分ほど。住民側は、会議に応じる条件として説明会議事録を得られなかったことに抗議し、抗議文を読み上げているのに(こういう場合、記録は事業に有利なように改ざんされていることが多い)、事業者が平然とあいさつ文を読み上げている様子を見ると、行政組織など要らないと感じられる人も多いでしょう。こんな連中が「税金で産廃処分場」建設を考えついたのだろうし、環境プラント工業の違法行為も見逃し、何もなかったかのように計画を勧めようとしているわけです。

 なお、上の記事には「前回の会議は円滑に進んだ」とありますが、これもまちがい。

 実際は、2018年12月16日に行われた前回会議も、傍聴席を別室に設けることをめぐって、やはりもめたのです。

 以下は現地の「大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会(以下「守る会」)の説明です。多少編集しました。

 

 「守る会」は昨年1216日の意見調整会議で、傍聴席を別室に設けたことに抗議文を出しましたが、それに対して、事業者は「会議中に傍聴者の発言が相次いだ」「一部の傍聴者が机を倒す等、会議の運営に支障が出る行動があった」と回答し、次回も別室で傍聴を行うと述べていました。しかし「会議中に傍聴者の発言が相次いだ」のは、県担当者の会議の運営のまずさに対して傍聴席から抗議の発言をしたものであり、その原因は県の方にあります。しかも、傍聴規定には、「違反したときは注意し、なおこれに従わないときは、退場していただく」と書いてあるのだから、規定通りに退場させればよいので、傍聴席を別室に設けるなど、民主主義のかけらもないやり方です。

 これまでの意見調整会議に出席した関係住民からも、事業説明会の議事録の提出、説明用のパワーポイントの使用願い、出席した関係住民の方が耳が不自由なため、奥さんが聞き取りをしたいとのお願いなど、会議を円滑に行うための要望が出されましたが、県の担当者は聞く耳を持たない対応でした。そのような対応を見てきた傍聴者から出た抗議の発言であって、どちらに非があるのかは歴然です。また、「一部の傍聴者が机を倒す等、会議の運営に支障が出る行動があった」 とありますが、私たちの会員に聞いたところ、机が倒れたことを確認した人は誰もいませんでした。ありもしないことを傍聴者の責任にするのは許せません。また、関係住民や傍聴者が詰め寄ったのは、県が会議を一方的に打ち切った後であり、会議終了後の行動をとらえて、「会議の運営に支障が出る行動があった」とする回答も許せません。

 日本海新聞は、県は「前回の会議が円滑に進んだことから、引き続きこの対応でお願いしている」と報道していますが、傍聴者を別室に追いやって、抗議の声を封じ込め、「円滑に進んだ」などというのは、公務員の発言とは思えません。公務員の服務義務には、「国民全体の奉仕者として,公共の利益のために勤務し」と規定されていますが、住民無視のやり方は許されません。次回の意見調整会議は、傍聴者も同じ会議室で傍聴できる正規なやり方に戻すべきです。 (文責:山根一典)

 

 というわけで、10日の意見調整会議も相当もめるでしょうね。

 廃棄物行政は限りなく組織犯罪に近い部分があります。ウソを事実といいくるめ、裏金(地元住民対策費)をばらまいて地元が賛成であるかのように操作し、ネガティブキャンペーンで反対派を悪者にし、着工にもってゆくのですが、その理由は、今の廃棄物処理施設には何百億円という大金がつぎこまれるから。そう、金は悪を呼び込む。でもこの事業予定地は多くの湧水に恵まれた水源地です。それは予定地の地名が、小波上、小波下、淀江など水を意味する言葉が多いことからも伺えます。そこにごみ処理施設を造れば、水も土地も必ず汚染されるのは前記事で書いた通り。鳥取県がこのような環境犯罪に手を染めるのは、常識的にも考えられず、業界からの政治資金が相当回っていることが想像できます。地元新聞ならそのへんをきちんと調査し、報道せんかい。2019.2.28

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ごみ処理の土地は汚染される

 前記事の続き。「公害事業」の多くは、地元住民にとって「寝耳に水」の状態で始まります。当然、そこには反対が起きますが、地元の保守派住民・企業と政治屋は、「(事業は)地元の発展のため」「先端技術を入れるので汚染などない」「行政がウソをつくはずはない」などのウソをふりかざし、よってたかって反対運動をつぶし、計画を推進する…というのが各地に共通する流れです。でも、いったん稼働が始まれば、後は誰もーー推進派も反対派もーー追いません。推進派は「よかった」で終わり、そして、打ちのめされた反対派は思考停止状態に陥ってしまうからです。

 しかし「地域の火種」でなくなった後、その現場ではすぐに汚染が始まり、それはやむことなく蓄積してゆきます。

 たとえばこの↓ニュース。

広域ごみ処理施設 予定地から汚染物質 鳥栖市に計画

2018/12/8 https://www.saga-s.co.jp/articles/-/312132

 鳥栖市に建設が計画されている次期ごみ処理施設を巡り、鳥栖市など2市3町でつくる県東部環境施設組合(管理者・橋本康志鳥栖市長)が同市真木町の建設予定地を調査したところ、ダイオキシン類や鉛、ヒ素などの汚染物質を確認したと7日、発表した。いずれも排出基準値を満たしているものの、環境基準値を超えているため県や構成市町で対策を協議する。施設の配置など今後の事業の進め方に影響する恐れもある。建設予定地は1967年から2004年まで旧ごみ処理施設があった跡地で、組合が土壌汚染対策法に基づき16年度から調査していた。市職員OBへの聞き取りで、昭和401965)年代ごろは予定地内の旧ため池部分(現グラウンド)に、ごみ処理施設で処理できなかった生ごみなどを埋めていたことが分かった。埋設物は厚いところで約7メートル、面積約1ヘクタール、総量約2万3千立方メートルと見込まれ、埋設物層などから環境基準値を超える鉛(最大で4・1倍)、ヒ素(同3・9倍)、フッ素(同9・5倍)が検出された。埋設物層の観測用井戸水からは排出基準値内だが、環境基準値の1・7倍のダイオキシン類が検出された。組合は、土壌中の汚染物質は現状のままでは拡散することはなく、地下水のダイオキシン類も「排出基準値を下回っているので健康への影響はない」としている組合は、2019年3月にまとめる最終調査結果の中で今後の対策工事や費用を示す予定で、結果次第では施設の配置など事業方針の確認が必要になるとみられる。「予定通りに23年度に完成させられるようにしたい」とするが、大量の汚染物が見つかった点は「想定外だった」と話した。建設候補地は鳥栖市が選定し、16年に地元から建設への同意を得ていた。

 問題をまとめると;^貪戮任發瓦濬萢施設を受け入れたら、必ずまた来る、△瓦濬萢施設地の汚染は逃れられない、1染が明らかになっても、事業者は事態を過小評価し、責任を取らず、「次期」事業を強行する、そ嗣韻説明を求めても、事業者は答え(られ)ず、ごまかし、はぐらかし、逃げる…ァ崔聾気瞭碓奸廚箸蓮往々にして「地元ボスの同意」を意味するということです。

 つまり、鳥栖のケースは決して「特別」ではなく、全国すべてのごみ処理施設に共通しています。

 私が、特に地元住民に気づいてほしいと思うのは上の△任后いったんごみ処理施設にされてしまえば、汚染は避けられません。事業者は、「事業が終われば、きれいに整地して農地にする」などと言うでしょうが、これは完全なだまし、詐欺です。そのことは、富山県のイタイイタイ病を思い出せばすぐわかる。イタイイタイ病は、汚染土で育てた農産物(特にコメ)を食べた人々に深刻な被害が出ることを証明した事件であり、いったん汚染された土地は、二度と農地としては使えないことを示しています。(根本的に汚染を除去する「浄化法」はありません。また、汚染土で花卉などを栽培することはできますが、それには大量の農薬を使うことが多く、土地はさらに汚染されます)。

 イタイイタイ病の原因は三井金属工業上岡事業所のカドミウム未処理水でしたが、ごみ処理施設から排出される毒物はカドミウムだけではないし、健康被害との因果関係を証明するのは事実上、不可能。従って、公害事業を止めるなら、計画段階で、地元住民をまきこんで止めるのがベストなのだ。2019.2.27

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米子産廃問題、医療廃棄物の違法埋め立て、県市も共謀

 鳥取県米子市、米子の水源地に計画されている「鳥取県による」「産業廃棄物(業界のための)処分場」問題で、新たな不祥事が表面化していました。現地の反対グループからの情報で初めて知ったニュースですが、ネットの情報も少なく、地元でも一部の人しか知らないのではないでしょうか。

 

『淀江の産廃計画 隣接処分場の調査申入れ 下泉自治会員

(日本海新聞H31216 米子市淀江町小波で計画される産業廃棄物管理型最終処分場建設に反対する同市の下泉自治会員が14日、計画地に隣接する一般廃棄物最終処分場をめぐり、鳥取県が県西部広域行政管理組合と委託事業者に勧告を出したことを受け、市と組合に一般廃棄物最終処分場の調査を申し入れた。県は昨年12月、一般廃棄物最終処分場に19891月から数か月間、医療系廃棄物が埋め立てられたと言わざるを得ないとして、法令遵守や再発防止を勧告。これに対し、組合は1月の組合議会で、医療系廃棄物を特別管理廃棄物とする改正廃棄物処理法の施行前だったと説明した。申し入れでは、過去20年以上にわたって事故や環境上の問題がなかった一般廃棄物最終処分場に隣接することを、産廃処分場計画地の選定理由とする県環境管理事業センターの説明が崩れたと指摘。市と西部広域による委託事業者の調査が必要とした。(田子誉樹)

 

わかりにくいし、肝心の業者の名前も書かないという極めて不誠実な記事ですが…委託事業者とは環境プラント工業蝓新産廃処分場計画でも、初めから事業者に決まっていたのは、鳥取県、米子市、産業界、廃棄物業界とつながりが強いからでしょう。そして、この企業は、埋立てが禁止されている医療系廃棄物を公然と受け入れ、不適切な管理を行っていたのだから、これはとんでもないスキャンダルです。

これに関しては地元の反対グループから届いた説明↓がわかりやすい(強調山本)。

「昨年1216日に開かれた産業廃棄物管理型最終処分場建設計画に対する、意見調整会議において、「平成2026日、西部広域行政管理組合と環境プラント工業との最終処分場堰堤築堤工事に係る事務打合わせ」において、重大な問題が論議されたことが明らかになりました。この会議は、第2処分場の小堰堤建設が必要となり、埋め立て廃棄物上に構造物建設の場合には、その基礎処理をどのようにするのかが大きな問題となっており、環境プラント工業社長は、地盤改良工事のため掘削されることを非常に危惧していたときの会議録です。環境プラント工業の河本社長が「第一処分場なんかね、あの中で火を何回も燃やしてますから、ああいうところを掘れと言われたらうちは一番怖いんですよ。(中略)それから医療関係のものみんな入っているでしょうそれが腐っているかと言ったら、全く腐っていませんから。だからそういう事を言われると痛い目があるんで」など、驚くべき事実を明らかにしています。こうした発言に対し西部広域行政管理組合の内田局長は「社長が先ほど言われたように、本当に地下というのは、どうなっているのかわからない」など最終処分場の危険性を証明する発言もしています。これは第2処分場も危険だと社長自らが証言している発言と取れます。

この会議録によれば、西部広域行政管理組合、米子市は連携して環境プラント工業の「廃掃法」違反の事実を隠蔽していることが明らかです。そして、環境プラント工業の「開発協定」違反を知りながら、米子市も、県も、環境管理事業センターも一体となって産廃処分場計画を推し進めていることは、住民を愚弄し、住民の安心安全を投げ捨てた態度に驚きと怒りを禁じ得ません。県は、「環境プラント工業が20年にわたって安全に運営してきた。同社の安全、安心の運営のノウハウが活用できる」と繰り返し回答してきましたが、その信頼性が裏切られた今、環境プラント工業に任せるのでなく、きっぱりと中止することが住民の安全安心に答えることになります。(文責:山根一典)

 

そういえば、現地では、処分場から処理水を流している川には生物の姿が見えない、紫色や緑の浸出水を目にしたことがある、悪臭と頭痛など、事業実態の劣悪さをものがたる話をいろいろ聞きました・・・でも、これは廃棄物処分場周辺ではごく普通に見られる事象です。今のような廃棄物焼却や処分が行われている限り、どんなに最新な施設でも、「安全」とされても、周辺は汚染され、住民の健康は害されるのです。そして状況が悪化すると、やがて「がんの村」や「病人ばかりの村」が出現する…だからEUでは、廃棄物処分場が健康被害と環境汚染を招くことが明らかになったとして、「埋め立て指令」を出し、その建設を禁止しているのです。廃棄物処理事業は環境犯罪・傷害罪相当です。これはやがて世界的認識になるでしょう。

ところが、産業活動を最優先する日本では、その事実を知りつつ見て見ぬふり。それも、行政が事業者に代わって(=市民の税金で)ごみ処理事業を行っているため、共謀して、そして総がかりで隠ぺいが行われ、誰も責任を取らなくていいシステムとなっています。私が目を通した西部広域の資料にも、これに類する説明など一切ありませんでしたが、墨塗りが異常に多いことを考えると、公式な資料には残されていないのでしょう。ひどい話です。

もちろん、ぼけっとしている市民も悪い。私が見る限り、淀江地区は政治屋と地元ボスと完全に抑え込まれ、声をあげたくてもあげられない地域です。こういうところには悪質な事業者が集まりやすい。今回、鳥取県が勧告を出した背景はよくわかりませんが、2月14日の通知(「一般廃棄物処理施設に係る事業者等への指導について」2019214報告事項(PDF:815KB))を読むと、「内部通報」ではなく事業の都合によるのかも・・・つまり、事業の前提に何らかの変化が起きているわけですね。

この通知を受けて、地元の下泉自治会員がすぐ「市と組合による調査を」を申し入れたとありますが、今さら悪質事業者、悪質西部広域(米子市など)に調査を求めても、「安全、問題なし」という答えしか返ってこないでしょう。それよりも、進行中の「淀江産廃処分場計画」の手続きをすべて中断した上で、住民の安全と健康がないがしろにされ「続けてきた」ことを問題視し、知事や市長、環境プラントに「それぞれ」説明を求めるべきでしょう。2019.2.24

 

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バイオマス発電所爆発、山形

 「再エネ」の中でも、「バイオマス発電」は風力やソーラーに比べて安全、有効、だなんて思っていませんか?

 でも、昨日起きた山形のバイオマス発電所の爆発事件は、「バイオマス発電」なるものがいかに危険かをはっきり示しています。

 まずは全国紙の報道から。

試運転バイオマス発電設備が爆発 「地面揺れた」 山形

朝日新聞デジタル - 26() 202 

 6日午後4時15分ごろ、山形県上山市金谷の工業団地で「爆発音が聞こえた」と119番通報があった。上山署によると、木のチップを使う木質バイオマス発電を手掛ける会社「山形バイオマスエネルギー」で設備の試運転を始めた直後、水素タンクのフタみられる直径約3メートル、厚さ約1センチの円形の金属板が飛び、南西に100メートルほど離れた民家の2階部分にぶつかったという。衝撃で室内の物が落ち、30代の女性が首にけがをした。また、周辺の三つの会社の建物で窓ガラスが割れるなどの被害を確認した。同社は、3月末に発電事業を始める予定だったという。現場近くで働く40代の女性は「屋根に大きな物が落ちたような衝撃音があり、直下型地震のように地面も揺れた」と話した。現場はJRかみのやま温泉駅から北東に約3キロの工業団地。自動車の部品工場などが集まっている。

 海外では、バイオマス発電所は一般の廃棄物焼却炉(=発電所)より危険だとみなされています。ペレット処理の段階から毒性のある有機化合物(=ガス)が発生し、それを焼却するとなると、さらに高熱のガスが発生し、それをうまくコントロールしない限り、常に「暴走」の危険があるからです。それなのに、施設からわずか100メートルのところに民家があったとは、おそらくアセスなぞもまともにやっていなかったのではないか。

 地元紙の山形新聞は、その爆発の衝撃をよく伝えています。

 

上山のバイオマス施設で爆発 民家に被害、女性軽傷

20190207日 08:08 http://yamagata-np.jp/news/201902/07/kj_2019020700118.php

 6日午後410分ごろ、上山市金谷の金谷工業団地内にある「山形バイオマスエネルギー」の発電施設で爆発事故が発生した。上山署によると、水素タンクの金属製のふたが吹き飛び、南西側の民家の壁を突き破り、中にいた30代女性が頭や首に軽いけがをした。周辺の工場や民家では爆風で窓ガラスが割れる被害が確認された。同署は7日午前に実況見分を行い、事故原因を調べる。

 同署の話では、事故当時、発電施設は試運転をしており、稼働開始から10分ほどで水素タンクが爆発したという。吹き飛んだ金属製のふたは直径3メートル、厚さ1センチの円形。施設から約100メートル南西にある民家2階部分の壁を直撃した。けがをした女性は生後1カ月の娘とともにふたが壁を突き破ったのとは別の部屋にいた。女性によると、娘をあやしていた時に大きな衝撃を感じ、木片のようなものが頭に当たったという。「2階の部屋には、銀色の円盤のようなものも落ちていた。ぶつかっていたらと思うと怖い」と不安そうに話した。

 施設の東隣にある少なくとも3カ所の工場などで、爆風により窓ガラスが割れているのが見つかり、他にも広範囲に爆発の衝撃や振動で建物の破損が確認された。事故があった発電施設は、建設業や産業廃棄物処理業の荒正とヤマコー(ともに山形市)などが木質バイオマス発電の新会社として設立した「山形バイオマスエネルギー」が運営。昨年12月に完成した。チップを高熱で炭化させた際に出るガスを燃焼させ、エンジンを回して発電する方式を採用しているという。現場はJR奥羽本線の茂吉記念館前駅から約500メートル南東側。

地震のような揺れ
 耳をつく爆音と地震のような揺れは工業団地の外にまで広がり、周囲の建物のガラスが割れた。「雷の何倍も大きな音だった」。夕方に起きた爆発事故に辺りは騒然となった。現場周辺は広範囲に警察の規制線が張られ、「何があったのか」と様子をうかがう人も。被害の確認をしていた消防団員は「けがをした女性の家は壁と屋根が吹き飛んでいた。もし直撃していたら命は無かっただろう」と語った。発電施設の約100メートル南西の女性方は小屋の窓ガラスが割れた。自宅で何かが爆発したかと思うほど大きな音だったという。女性は「被害が大きい家の人は親戚方に泊まるそうだ」と不安げな表情を見せた。現場の川向かいにある工場にも揺れは伝わり、社内が慌ただしくなった。従業員の男性は「会議中、ドーンというものすごい音と振動があった。これが爆発の威力なのか」と驚きを隠せない様子だった。施設から500メートルほど北西にある山形盲学校は部活動や放課後の活動中だった。すぐに生徒や教職員の無事を確認し、帰宅を呼び掛けた。大宮知徳教頭は「まるで建物に何かぶつかったか落ちてきたかのような大きな音だった」と話した。 

 まず、死者が出なかったのが何よりも幸いでした。この事件で思い出すのが平成15年、三重県でおきたRDF発電所の爆発事故です。火の気などないはずのRDF(有機ゴミを圧縮してクレヨン状にし、燃料化したもの)の貯留槽が高温となり、対処していた消防士二人が大爆発の犠牲者となったのです(参照:http://www.fdma.go.jp/ugoki/h1510/07.pdf)。これがきっかけで、環境省は強力に進めていたRDF事業をこそこそ引っ込めたのですが、田舎の中小企業や自治体にはそんな情報は伝わりません。おそらく、ごみマフィアが売り込む「再エネ」に、「儲かる」と飛びついてしまったのでしょう。

 

バイオマス発電会社を設立、17年春操業へ 山形環境荒正とヤマコーなど

    http://biomass-energy-news.net/?p=143

 山形環境荒正(山形市、荒井寛社長)とヤマコー(同、平井康博社長)などが、木質バイオマス発電事業を手掛ける新会社「山形バイオマスエネルギー」を設立した。発電施設は上山市の金谷工業団地内に整備し、2017年春の操業開始を目指す。森林関係業者とネットワークを結び、林業活性化にもつなげる。発電施設の敷地面積はプラント部分で約4300平方メートル。1時間当たりの発電容量は2千キロワット弱を想定しており、一般家庭の約1500世帯分に相当するという。再生エネルギーの固定買い取り価格制度を活用して東北電力に売電する予定で、年4億円程度の売電収入を見込んでいる。投資総額は約13億円。木材消費量は年約3万トン。村山地域を中心に購入するほか、間伐材や果樹剪定(せんてい)枝などの一般納入も可能とする。山形環境荒正が発電施設に隣接する形で新工場を設け、集めた木材を木質チップに加工。発電施設では、チップを高熱で炭化させた際に出るガスを燃焼させてエンジンを回し、発電する方式を採用することにしている。新会社の本社は上山市金谷で、資本金は1千万円。山形環境荒正、ヤマコーのほか、県内の森林関係事業を営む数社が出資した。代表は荒井社長で、今後も出資者を募る方針だ。太陽光発電パネルの販売なども手掛けるヤマコーの平井社長は「再生可能エネルギーの中で、最も安定した発電ができるのは木質バイオマス森林の再生を図るために、一緒に取り組むことにした」と語る。雇用は発電プラントそのものは10人程度だが、チップ製造工場や木材供給業者など波及効果が大きい。発電で生じる余熱の利用、木質ペレットの製造なども考えており、障害者雇用も視野に入れている。荒井社長は「木質バイオマス発電事業の成功そのものが、大きな社会貢献になる。広い意味で林業の振興も図っていきたい」と話している。

 ま〜、とんでもない思い違い、というより無知ですね。バイオマスは「安定した発電ができる」どころか、常に火災と爆発がつきまとっていることくらい、投資の前に調べればわかるはず。それに、「森林の再生」どころか、事業と提携している森林組合の山林はあっというまに丸裸にされ、燃料が不足し、海外の輸入に頼らざるを得なくなるでしょう。現に、関西電力は山形に建設予定だったバイオマス発電所計画を、「燃料高騰」を理由に取りやめています。エネルギー関連事業は、虚偽と誇大広告に満ちた危ない業界であることを知り、部外者(特に自治体!)は手を出さないこと。そうしないと大やけどするよ。2019.2.7

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徳島広域、とりあえずパブコメを

  昨年末、12月30日こういうコメントをいただいていましたが、風邪でレスが遅れました。

 

徳島の馬鹿役所は住民の反対に聞く耳ももたずに推し進めています。将来的には核廃棄物も受け入れるのでしょう。

 

 徳島広域ごみ処理施設計画のことですね。業界紙は「すでに決まった」ように書いていますが、実際はそうではありません。

徳島市広域ごみ中間処置施設 手続き進む

2019/1/7 四国https://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/181228200031.html

【徳島】徳島市など6市町で計画している一般廃棄物の広域処理について、「徳島市一般廃棄物中間処理施設整備基本計画(素案)」をまとめた徳島市は、関係市町でパブリックコメントの手続きを実施するとともに、県環境影響評価条例に基づき計画段階環境配慮書を県へ提出し、県知事意見を求める手続きに入っている。 

 

二種類のパブコメ、市民は知らず

 この短い記事から、二種類のパブコメ手続きが同時進行しているのを読み取れる市民が何人いるでしょうか。

 山本はたまたま12月初めに徳島に行き、その時初めて同時進行で二種類のパブコメ(ヾ靄楫弉菫念討函↓環境アセス)を募集していることを知りました。普通なら、まず基本計画について住民に説明し、その情報が浸透した後に、アセスの手続きに移るものですが、この事業では同時進行。しかも素案については新聞報道されておらず、素案へのパブコメはごく少数か、あるいはゼロでしょう…それを狙ったと思われます。

 その件を小松島市の担当職員に聞いたところ、「基本計画とアセスの手続きを同時にやってはいけないという条例はない。だからやってもいいんだ」と驚くべき回答でした。「法治主義という言葉を知らないの?」と返しても、相手はヒステリックに大声で喚くだけ…ごみ処理施設建設にかかわる地方の公務員はだいたいがこうですが、ここはひどかった。ちなみに状況は徳島市でも同じで、説明しない(できない)、質問には答えない、情報は隠す、叫ぶ・・・まさに「馬鹿市役所」です。こうして、何としてでも「着工」しようとしていることに、重大な不正・汚職が隠されていることがうかがえます。

 ところで「法治主義」とは;

行政議会において成立した法律によって行われなければならないとする原則。行政に対する法律の支配を要求することにより,恣意的,差別的行政を排し,国民の権利と自由を保障することを目指したもので,立憲主義の基本原則の一つにあげられている。この原則に基づく国家を法治国家と呼ぶ。ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

 行政の事業は、何であれ成文の法令にもとづいておこなわなければならない、これは近代国家の原則中の原則であり、憲法や個別法もすべて、この大原則を踏まえて存在しているのです。これを知らない公務員は人治主義の中世に生きているのと同じ。

 なお、ネットでは「法令等に違反していない限り、(行政は)どんな事業に支出しようとも、原則は「自由」です」などの言説もありますが、これは間違い。なぜなら、たとえ法令違反でなくても、行政と企業が結びつくと「手続き」を利用して簡単に法律の網を潜り抜けられるからで、それを防ぐために細かい法律や条例、施行規則、施行令などを定めているわけです。このことは、まともな反対運動をした人なら理解できるでしょう。だから、悪い公共事業と戦うには法的知識が不可欠なのです。

 

 小松島港の核廃棄物

 話を元に戻します。

 上のコメントには「将来的には核廃棄物も受け入れるのでしょう」とありますが、これは決して被害妄想ではこなく、小松島港にはいつからか大量の黒いフレコンバッグの山が出現しました。これを、あるいは福島から持ち込まれた除染残土ではないかと考えた有志の方たちが、シンチレーターを持ち寄って計測したところ、フェンスの外側(つまり道路)でさえ、0.5マイクロシーベルトという高さだったのです。そこで県や小松島市に調査を求めたのですが、何も問題はないからと放置。

 フレコンバッグの山は微妙に増減していることから、どこかの公共事業に使われているらしいことがわかります。

イメージ 1

(現地の写真が見つからず、ネットから福島県富岡駅前に積まれたフレコンバッグの写真をお借りしました。出典:https://blogs.yahoo.co.jp/kotyannomama/19529774.html)

 行政は否定しても、測定値から、「指定廃棄物」レベルの汚染廃棄物が徳島県に持ち込まれているのは間違いありません。これは政府の「全国均一汚染」の意図に応じたもので、すでにルートができていると考えた方がよさそう。また小松島市は平成29年3月にこのような計画書を出していました。災害廃棄物には、「指定廃棄物」も含まれのにご注意。国立環境研究所が監修しているところがミソです。

小松島市災害廃棄物処理計画 - 国立環境研究所 災 …

https://dwasteinfo.nies.go.jp/plan/project_man/after_komatsushima_city.pdf

 市民に何も知らせないということは、癒着と汚職による公害事業の計画があるということ。従って、徳島広域の事業が完成すれば、核廃棄物が大手を振って流れてくるのは当然です。311による核汚染は、今も私たちにまとわりついているのです。

 

 とりあえずパブコメを

 今の段階で市民ができるのは、とりあえず二つのパブコメにたくさんの意見書(パブコメ)を出し、疑問に対する回答を厳しく要求することです。アセスの締め切りはもう過ぎましたが(1月8日)、素案のパブコメは明日の消印有効。現地の反対派の方々に、パブコメのポイントは送ってありますが、必要なら山本にコンタクトして下さい。

 この計画は極めて用意周到・卑劣な方法で進められていますが、予定ルートの地権者が反対している限り、事業は実施できません(裏で取引している場合もありますけどね…)。いずれにしても、住民・市民はいろんな情報を集めた上で、自分たちの権利が侵されることを認識し、公害事業と正面から立ち向かわないとね。第三者は助けてくれません。2019.1.16

関連記事:徳島市の広域ごみ処理施設ができる場所 (11/21)

 

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西胆振広域連合、ごみ処理広域化破談

 前記事の補足です。白老町は西胆振広域に参加するとばかり思っていたのですが、去年6〜7月に参加を見送る決定をしていました。おそらく市民の反対が強かったのでしょう。以下、関連記事(朝日新聞)です。

西胆振、ごみ施設広域化破談

2017/09/04  

■2市町、参加見送り

 西胆振地方で、7市町によるごみ焼却施設の広域化が破談となった。登別市と白老町が参加を見送り、室蘭市や伊達市など2市3町で焼却施設を更新することにした。広域化すれば地域全体で23年間に計23億円の経費節減につながるというが、室蘭、登別両市の住民や市役所間にある「対抗意識」も背景にありそうだ。

■住民「不便」、市は財政懸念 登別

 西胆振地方の室蘭、伊達、登別市など6市町は「西いぶり広域連合」を構成する。地域内にはごみ焼却炉が2カ所あり、広域連合が運営する「メルトタワー21」(室蘭市)と、登別市と白老町が運営する「クリンクルセンター」(登別市)だ。広域連合は今年2月、「メルトタワー21」の後継となる新施設を2025年度に供用開始する方針を決めた。白老町を含む7市町はごみ処理を広域化する協定を1999年に結んでいるが、登別市と白老町は今年6〜7月に新施設への不参加を決めた。

 登別市の試算によると、広域連合の新施設に参加すれば今後33年間で計12億6千万円、1年あたり約3800万円の経費削減となる。だが市は6月初めに6回開いた住民説明会で、「総合的に検討した結果」として不参加の方針を説明。計86人の参加者からも賛成意見が相次いだ。賛成の男性(84)は「お金の問題じゃない。自分でごみを持ち込む際に遠くなって不便だ」といい、このほかにも「地元の施設をなくせば市内の消費が6千万円減る」として賛成する意見もあった。渡部謙三さん(71)は国鉄分割・民営化の際にJRに不採用となり、「採用差別」として23年にわたって裁判で闘った。「雇用を奪われる苦しさを真剣に受け止めるべきだ」と、市の決定を支持する。一方、説明会では若い男性が「3800万円の財政的メリットがあるなら、広域連合に加わるのがいい」と述べた。だが反対意見はこの1件だけだったという。

■「同床異夢」 市役所間しこり

 2市町の不参加決定について、広域連合長を務める室蘭市の青山剛市長は「ぜひ一緒にごみ処理をしたいと調整をしたが、残念な思い」と話す。伊達市の菊谷秀吉市長は「不参加の決定が間違いだとは言わないが、悔いを残さないだろうか」と心配する。人口減少と高齢化が進む中、広域連携で行政コストを削減することは不可欠だと考えている。「地元の施設を残したいという感情論で、将来世代に負担をかけるように思えてならない。政治家は明日(将来)への責任を持つべきではないか」

 登別市によると、広域連合の新施設に参加した場合、建設がピークを迎える24年度の負担金が9億円にのぼって財政を圧迫すると判断したことも大きかったという。だが市職員からは「(広域化を主導する)室蘭への不信感が払拭できなかった」という声があり、広域連合事務局の担当者が「資料づくりの段階から同床異夢のように進んでいると感じた」と話すなど、しこりがあることもうかがえる。登別市の小笠原春一市長は、住民説明会について「高齢者からの意見が多かった」と認めており、「市側の説明や情報提供の機会が不足していた可能性もあるかもしれない」と、今後若い世代の意見を聴くことに含みを残している。

 西胆振地方では、室蘭と登別の合併構想が実現せず、室蘭、登別、伊達の3市にある消防本部を統合する協議もまとまっていない。室蘭工大教授を3年間務め、地域事情に詳しい永松俊雄・崇城大教授(公共政策学)は「地域住民にとって大きな損失を伴うだけに残念な決定。近隣自治体は対立ではなく、どう協働するかで生き残りを図るべきだ」と指摘する。 (三上修)

 破談を残念がる記事ですが、ごみ処理広域化は、所詮「民営化」。コストが下がることはないし、住民の利益になることもありません。また、この記事は、高齢者は頭が固くて広域化を受け入れようとしないが、若い世代なら賛成しただろう、と言わんばかりですが、これも間違い。合併が何をもたらすかを経験した世代でなければ、今回の広域化に反対できないのです。一方、権利を守るどころか、自分の権利にも気づいていない若い世代は、基本的に社会に無知であり、業界のコマにされやすい。投票権が引き下げられたのもそのあたりの政治的判断だったわけ。

 広域化や市町村合併は、いわば国内におけるグローバル化です。それは、個人の権利を弱め、地方自治の権利を奪い、行政を産業界のイヌに育てて初めて成立するのですが、それも市民運動を通して初めて見えてくるもの。動かない人には見えません。2018.12.16

 

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白老町、バイオマス燃料化事業廃止

  また一つ、「ごみ燃料化」事業が失敗しました。

 

 バイオマス燃料化事業廃止 10年間の負担19億円超−白老 

2018/12/15配信https://www.tomamin.co.jp/news/area2/15299/

 白老町が来年3月末で事業廃止の方針を打ち出したバイオマス燃料化施設について、事業廃止に伴う国への交付金返還や起債償還、今後の新たに生じるごみ処理費用や施設維持費などを合わせた10年間の町の負担総額は19億8800万円に上り、この間の事業収支は10億6809万円の赤字になることも明らかになった。戸田安彦町長は「結果として事業は失敗」「町民に説明した上でどんな責任の取り方をするのか考えたい」と述べた。

  13日の町議会定例会の一般質問で、前田博之氏(きずな)が、2009〜18年度の事業の収支状況や民間事業者へ事業譲渡できなかった場合の施設解体費用、再稼働に向けた施設維持費、事業廃止に伴うごみ処理費用などについて説明を求めた。(中略)

  前田氏は、多額の税金を投じたにもかかわらず事業が失敗に終わった結果責任をただした。戸田町長は「町民、議会に負担をかけた施設になった。結果として事業は失敗」と答弁。年明けに町民説明会を行い、事業廃止に至った経緯などを説明することとしており、戸田町長は「重大な責任は私にある。町民に説明した上でどんな責任の取り方をするのか考えたい」と話した。

 同施設は、家庭ごみなど一般廃棄物を高温高圧処理して固形燃料化する施設として総事業費14億円を掛けて整備し、09年4月に稼働開始。年間1万1000トンの固形燃料を生産する計画だったが、原料の塩素濃度が基準を超過。品質改善に向けた機能改善工事も行ったが、生産量は目標の半分程度となり14年4月に高温高圧機を停止させ事業を縮小した。こうした状況の中、昨年5月の会計検査院による実地検査の結果、交付金で整備した高温高圧機が稼働していないことが補助目的未達成と判断され、交付金の返還を求められていることから、町は来年3月末での事業廃止方針を表明していた。

 

 もちろん、これは決して白老町が言い出した事業ではありません。下の2008年の記事を見ると、国の「ごみ処理広域化計画」に乗り遅れた企業や学者が、実験段階にある新技術を小さな自治体に売り込んだことがわかります。おまけに施設は日本製紙の工場の中に建設するという異例・・・こりゃいったい何だ?

 

可燃ごみ98%燃料化 白老町がバイオマス施設を今夏建設 新技術の実証成功

20080511北海道新聞

 胆振管内白老町は今夏、日本製紙白老工場内に可燃ごみの98%を固形燃料化することができる「バイオマス燃料化施設」を建設する。高温高圧でごみを処理する新技術を導入、町内で発生する可燃ごみ全量の処理が可能で、年間一万一千トンの燃料を製造し同工場に売却する。来年四月から稼働の予定で、道も「安全性の高いバイオマス燃料化事業のモデルケース」(環境生活部循環型社会推進課)と注目している。新技術は、可燃ごみを最大三〇気圧、二三五度で加圧・加熱処理して、炭になる一歩手前の状態に変える。同町と北大、クボタ環境サービス(東京)などが連携して開発を進めていた。昨年十二月から始めた実験プラントでの実証実験では、約十五トンのごみから燃料約七トンを生成した。ペレット状にした燃料は一グラム当たり五千五百カロリー以上の熱量があり、重油や石炭より低いが、「ボイラー燃料としては高い水準」(関係者)を確保した。 可燃ごみの燃料化は、従来の製造法では工程が複雑で、発酵ガスによる爆発事故や燃料の品質が一定でないなどの問題が発生していた。新技術はごみを分子レベルで炭化状態にするため、原材料を問わず約五時間で均質な燃料ができる。発酵ガスの発生もなく、ごみに混入した不燃物などを除き、ほぼ完全に燃料化できるという新施設は総事業費約十四億円。年間約六千五百トンのごみに木くずや廃プラスチックを加えて計一万一千トンを日本製紙にボイラー燃料として売却する。また、同社からこの燃料で生産した電力と蒸気の供給を受け、ごみの加熱・加圧工程で活用するエネルギーリサイクルも行う。 燃料の売却価格は今後の交渉次第だが、新施設の稼働により、同町の年間ごみ処理費用約三億六千万円(二〇〇六年度)は今後十五年間で八億円程度削減される見込み。さらに、最終的に埋め立て処分されるごみも、現状の四割に減るという。 白老町の飴谷長蔵町長は「循環型社会の実現を推進する取り組み。廃棄物処分場が使える期間が大幅に延びる」と利点を強調している。

 

 かくて、ごみの全量処理も、「燃料」製造も、それを売って町の収入にすることも、すべて失敗。安全性についても、プラスチックを含めた有機ゴミを高圧高熱で処理すれば大量の有害ガスが生成されるのは常識だから、相当な環境汚染も発生していたはずです。白老町については白老町の広域参加 | WONDERFUL WORLD(2017年5月)でも書きましたが、どうもだまされやすい自治体のよう。なお、白老町に限らず、職員のレベルが低く、なのに傲慢という自治体は企業につけこまれやすいので注意しましょう。

 

 しかも白老町にとって不幸なことに、町が参加を検討していた西いぶり広域連合のゴミ処理施設は、あいつぐ火災で瀕死の状況なのよね・・・なお、火災の様子はyutubeにもあがっています。

メルトタワー火災修繕に2790万円、分別徹底訴え【室
2018/08/2 4www.hokkaido-nl.jp/article/7429  西胆振地域廃棄物広域処理施設「メルトタワー21」(室蘭市石川町)で今年火災が5回相次ぎ発生した問題で、機器の修繕費が約2790万円に上ることが分かった。粗大可燃ごみクレーンに大きな損傷を受けていたことも判明。施設を運営する西いぶり広域連合は「適切な分別を」と呼び掛けていく考えだ。広域連合と室蘭市消防本部によると、メルトタワーでは4月23日の不燃物をためる「不燃粗大ごみピット」で鎮火まで16時間を要した火災を皮切りに、5月1日に最終処分場仮置きごみ場で煙が上がった。また、6月には3回連続して火災が起きた。19日は可燃ごみを一時的にためる「貯蔵ピット」から火の手が上がり、次いで23日に不燃粗大ごみを細かくする粉砕機とそのごみを搬送するコンベヤーでぼやが発生。27日には粗大鉄の一時保管ヤードで起きた。火災の影響で、修繕費は当初の見積もりに比べ約300万円増えた。施設内の粗大・可燃ごみの両クレーンのほか、操作室のガラスやバグフィルター(ろ布)が損傷した。このほか、破砕装置、ごみピットの電動シャッター、火災報知器、屋内消火栓、プラットホーム、送風機の計11の機器類に修繕が必要な事態となった。 (後略)

 火が出たのはいずれも貯蔵ピットや保管ヤードなど、そして五件の火災のうち四件までが原因不明であることを考えると、怖くて使い続けられません。これは、大量のごみを集めて巨大焼却炉で処理するという、「ごみ処理広域化」がどれほど間違った処理法であるか示しています。そして、自治体からごみ処理の権限を奪い、RDFを含めたこの広域化計画を押し付けたのは環境省と、その背後にうごめいている廃棄物業界だから、「失敗」の責任を負うべきは焼却炉メーカー、無責任学者、そして環境省ですが、裁判所は企業の味方だし、自治体側も及び腰(裏金をもらっていればなおさら)。ここは市民がしっかり事件を追究するしかないでしょう。2018.12.16

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馬頭山処分場に反対署名を(台湾)

 台湾の友人から、景勝地をごみの最終処分場にする計画に対し、グローバル反対署名に協力してほしいとの連絡がありました。

 現地は↓の一番最後のアドレスをクリック、「月世界」と呼ばれる特異な景観が広がっています。

土地有了、環評過了 耗十年仍爭議不斷 

台湾の住民運動はかなり強力で、原発政策も住民の力で中止させましたが、この処分場計画も住民が五年以上にわたって激しい反対運動を続けています。どうぞみなさんの署名をお願いします。2018.12.08

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  台湾南部には「龍池」と「馬頭山」という二つの名勝があります。両方とも豊かな生態系に恵まれ、野生生物の宝庫として知られています。ところがこの二つの地域は、政府系企業と民間企業によるごみの最終処分場の予定地とされているのです。この計画を許せば、貴重な自然と美しい景観は二度と戻ってきません。

 私たちは「ごみの最終処分場」にふさわしい土地などないと考えています。なぜなら、ごみを燃やし、その灰を埋め立てるというのは誤ったデザインだからです。
 まず、処分場の底に敷くプラスチックシートは廃棄物の重みなどで必ず破れるし、浸出液が地下水や土壌を汚染します。破れないと仮定しても、ごみの層を通った汚染水は周囲にあふれ出し、大雨がふると近くの水系に流れ込んで川の上流を汚染します。
 次に、処分場ではごみを捨てるたびに清浄な土で覆土しなければなりませんが、この方式は本当に廃棄物がそこに持ち込まれたのかどうか確認が難しく、不正直な業者の場合、不法投棄が増えかねないのです。
 また、将来、技術の進展によって、処分場に埋めたごみを掘り返し、再度リサイクル処理などを行うといいますが、そのような「逆処理」は、さらに多くのエネルギーと費用がかかり、土にまみれたごみは、もはやリサイクルできなくなっているはずです。(中略)処分場は「ごみゼロ」の原則に会いません。
 ごみゼロは、まずごみを減らすこと、次が再利用、そしてリサイクルとなるので、ごみにしかならない(再利用もリサイクルもできない)ものを生産すべきではないのです。
 このような観点で処分場に反対している私たちに、どうぞ世界の市民として、あなたの力を貸してください。豊かな自然景観を守り、環境を汚染せず、将来世代に責任を果たせるようなごみ処理を行うよう、台湾政府に求めてください。
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徳島広域ごみ、「反対」無視して今年度中に基本計画決定

 自治体間の不均等・不公正を拡大し、汚染の再生産を増長させる「広域ごみ処理」。でも、住民がそれらの問題に気付くのはずっと後の話で、計画段階ではあたかも「何も問題がない」ような形で進められます。

 

広域ごみ施設整備負担額 石井25億円 徳島市が計画案公表

11/30 14:00 http://www.topics.or.jp/articles/-/132166

  徳島市は29日、周辺5市町と計画を進める広域ごみ処理施設の整備を巡る各市町の負担額を市議会文教厚生委員会に示した。徳島、小松島両市以外の4町の負担額が明らかになるのは初めて。維持管理費の増加などを理由に、生ごみを使うバイオガス化施設の整備を見送ることなどを盛り込んだ基本計画の素案も公表した。本年度中に基本計画を策定し、2027年度の利用開始を目指す。

   用地取得費などを除いた事業費は概算で約444億円。国の交付金などで賄う分を除くと6市町の負担額は計約200億9千万円となる見通しで、各市町の負担額は均等割、人口割で算出した。徳島市90億7千万円▽小松島市34億5千万円▽勝浦町9億円▽石井町25億1千万円▽松茂町17億4千万円▽北島町24億2千万円―となっている。施設は徳島市飯谷町枇杷ノ久保の民間採石場を最有力候補地とし、熱回収により発電する焼却施設とリサイクル施設を整備。焼却炉の処理方式は建設費が比較的安価な「ストーカ方式」を採用し、処理できるごみの最大量は1日当たり396トンと想定している。バイオガス化施設では生ごみを原料にメタンガスを発生させて発電に利用できるが、維持管理費がかかるとして導入を見送る。委員会では、武知浩之氏(朋友会)が事業費について「用地取得費を含めると大きく膨らむのではないか」と質問。森井嘉一氏(交志会)は「バイオガス化施設の整備を見送ると再資源化に対応できない」と指摘した。谷口出穂環境施設整備室長は「想定外に上がらないと考えている。熱回収による発電などで再資源化は可能だ」と答えた。市は基本計画の素案について、12月中旬からパブリックコメント(意見公募)を行う。

 市はこの基本計画素案で、「最有力候補地」として徳島市飯谷町枇杷の久保 11.7haをあげ、地形は「採石場、概ね平坦な地形、下の道路から約30m上がったところにあり。資材等置き場として利用」などと記しています。

http://www.city.tokushima.tokushima.jp/kurashi/recycle/keikaku_gomi/dwfacilitybasicplan/meeting_5th.files/gidai_1-image.pdf

 ごみ処理の問題を知らない人は、これを読んで、「あ〜新しい施設ができるんだ」「まあ、妥当な土地では」と思うかもしれません。でも、この土地はひどい汚染をもたらしている産廃処理施設の隣接地であり、周辺住民はすでに長年にわたり、その汚染への対応を求めてきました。徳島市はその声を聞き届けるどころか、さらなる汚染をもたらす計画を実行しようとしているのですが、地元紙でありながら、徳島新聞は一切、そのことを書いていない。こうして行政に協力しているのですね。

 腹が立つのは、この予定地のすぐ隣にある美しい鳴滝とハイキング道橋は、すでに産廃施設に侵食され、一部産廃などが散乱していること。この鳴滝はとくしま市民遺産の一つであり、市民が将来に引き継ぐべき宝物とされているのに、その隣を汚染源にしといて、いいの?と言いたい。 

鳴滝

鳴滝、じゃらんでも「夏に訪れたい場所」の一つに推薦していた(https://www.jalan.net/news/article/98838/2)

 

 この基本計画が決まった後になって、問題に気づいた人々が「なぜここなんだ?」「どこで決めたんだ!」と怒り始めるわけですが…実際は、計画策定までの間、住民がおとなしくして、反対さえしなければ、場所はどこでもいいのです。たとえ反対運動があっても、有効な動きができない場合、行政はむしろその運動を利用して「条件闘争」へ向けるもの。その一方、行政側はイエスマンだけの「学識者」「市民」を集め、何度も形式だけの「会議」を開き、いかにも合法的に見えるように計画を固めてゆくもの。

 山本はこの前段の計画(予定地佐那河内村、村民の反乱でつぶれた)にかかわり、徳島市などで、計画が決定されるまでの経緯をじっくり聞きだしました。その結果、誰がいつどう関与して、計画を固めて行ったのかを示す資料はないこと、担当者でさえ文書の記述や組織などについて説明できないことを確認してきました(予想通りでしたが)。

 ごみ処理施設は「生活に欠かせない」と言いながら、その建設計画は、法律から離れて根拠を示せない形で練られ、市民に押し付けられているのです。これは徳島市に限らず、他の地域でもすべて同じ。なぜなら、廃棄物処理施設はすべて利権に関係しているし、公害源として法定されている(廃棄物処理法、大気汚染防止法など)ため、住民に知らせないのが最も都合がいいからです。

 また、この徳島広域の基本計画は、それを審議する市民会議は単なる通過儀礼であり、すでに来年3月までに決定することまで決まっていました。それを示すのが下の資料。徳島広域ごみ処理施設は、飯谷町民だけでなく、多くの徳島市民の不安を無視して強行されることはほぼ間違いありません。

 わずか二週間のパブコメ期間中、市民はできることをやらないとね。2018.12.4

 

 

 

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鳥取県、廃棄物審議会は解散を

鳥取県が建設を予定している産廃処分場計画で(これ自体が廃棄物処理法違反)、またまた日本海新聞がおかしな記事を書いています。・・・といっても、県廃棄物審議会の審議そのものが噴飯ものなんですけどね

 住民と事業者調整継続へ 県廃棄物審議会 歩み寄りは困難か 

(日本海新聞H30.11.13

   鳥取県廃棄物審議会が12日、倉吉市内で開かれ、米子市淀江町小波での産業廃棄物管理型最終処分場の整備に関する事業者と関係住民の調整状況について協議した。怒号が飛び交い「冷静な対話が困難」として流会した一部自治会と事業者との調整会議について、県は再度、会議の開催を自治会側に要請していく考えを示した。 流会したのは今月4日の調整会議。県は事業者と関係住民の対話を促す立場から「もう一度、会議に応じていただくよう自治会側と調整していく」としたが、委員からは「同じことが繰り返される可能性がある」との意見が出た。回答を保留している水利権者1人にも日程調整を働き掛ける。ただ、双方の意見の隔たりは大きく、歩み寄りは困難な情勢だ。 審議会では、101328の両日に開いた別の自治会と営農者2人との調整会議の内容も報告。事業者の対応は十分だが、関係住民の理解を得ることは困難との見解をまとめた。審議会の田中勝会長は「基本的に事業者は丁寧に真摯に対応している」と述べた。 県条例では、関係住民の理解を得ることが困難な場合、意見調整を終結できる。仮に合意形成を目的とした条例の手続きが集結すれば、事業者は廃棄物処理法に基づく許可申請手続きに入り、県が設置の許認可を判断する局面に入る。

 

 特定の地域、特定の人々にしか説明せず、その説明も十分ではなく、答えられないことがほとんどなのに、委員は「事業者の対応は十分」「丁寧に真摯に対応している」が述べているのは言語道断。これは、審議委員が実際に説明会の現場を見たことも、長年廃棄物処分場に悩まされてきた住民の生の声を聴いたこともないからでしょう。彼らは本来、「産廃処理は産廃事業者にまかせるべき」「この事業は廃棄物処理法違反だ」と言わなければならないのに、わずかの委員報酬と引き換えに、事実を無視し、県に都合のいい回答を用意しているだけです。その報酬は税金から支出されている以上、住民はかれらの間違った発言に抗議し、この審議会の解散を求めるべきでしょう。

 さらに、この記事の「条例手続きが終われば(記事には誤字あり)廃棄物処理法にもとづく許可申請の手続きに入る」とあるのもウソ。しかも、住民をあきらめさせることを狙った確信犯的なウソです。なぜなら、予定地にある米子市有地をどうするのか、その議論が一切されていないのに、廃棄物処理施設の許可申請手続きに入るなんてありえないからです。しかも、市民はそのことについて、くり返しくり返し説明を求めている。議会でも議論になっている。それを「次の手続き」になんて入ったら、米子市公有財産管理規則違反、地方自治法違反、憲法違反ですよ。そうなったら、地元住民はすぐに知事と市長(…ったくダメ市長)、環プラを市有財産侵害で告発しなきゃね。2018.11.18 

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