WONDERFUL WORLD

ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
<< July 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

線状降水帯って?

   参院選の投票日を狙ったかのようにさまざまな参事が続いています。ゝ都アニメーションの放火事件、九州など各地で記録的大雨、そしてさるお笑いタレントの記者会見・・・

 ,魯泪ぅ鵐疋灰鵐肇蹇璽襪考えられるし、△呂發舛蹐鷽郵降雨。の記者会見は、これらの問題と選挙への関心をそらすため、この時期にぶつけたとしかいえません。その結果、この芸能ネタがもっとも高い視聴率を誇っており、今後何日も話題の中心になることでしょう。

 九州の大雨のニュースは、このメディア操作の中で、地域の話題としてすぐに忘れられることでしょうが、110m/hの雨って破壊的。こういうことが自然現象としてありえるのか?という、ごく基本的かつ物理的な疑問を感じます。

福岡県と佐賀県で110ミリ 記録的短時間大雨

2019/07/21 06:26 © Japan Weather Association 提供  

福岡県久留米市と佐賀県鳥栖市、みやき町付近では、21日午前550分までの1 時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

福岡、佐賀県境の筑後川付近で猛烈な雨

九州北部では線状降水帯が発生し、局地的に雨雲が発達しています。福岡と佐賀の県境付近を流れる筑後川流域の福岡県久留米市と佐賀県鳥栖市、みやき町付近では、21日午前550分までの1時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。大雨による土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒してください。土砂災害や浸水の危険のある場所にお住まいの方は、あらかじめ決めておいた避難場所まで移動することがかえって危険な場合もあります。そのような場合は、近隣のより安全な場所や2階以上の部屋など、少しでも安全な場所へ移動しましょう。

記録的短時間大雨情報とは数年に一度しか発生しないような短時間の大雨を観測・解析した時に、各地の気象台が発表します。 基準は地域ごとに異なります。その地域にとって「災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量」であることをお知らせするため発表するものです。

 

 ・・・いかにも自然現象のような説明ですが、この降水量が自然現象として説明つくのかどうか。それに「線状降水帯」という言葉が気象情報に中に登場したのはここ数年の話で、その生成や動きは何もわかっていないとのこと。じくじくした黒い空が何日も続くのは極めて異常で、気象操作、人工降雨を疑うのは当然でしょう。私は45m/hの雨を経験したことがありますが、それでも心から恐怖心がわいたものです。地元の方々がどれほど心細い思いをしているか…何とか乗り切ってください。

 ところで、久しぶりにケムトレイルの情報を検索したら、「すでに自然の雲は少なくなっており、ケム雲がほとんどだ」とみなしている気象学者もいました。さらに、雲の分類の中にそれまでなかった「新しい雲」が登場していました。

 asperatus cloudと呼ばれるおどろおどろしい雲です。たとえば↓の写真。の生成も科学的に証明されていないことも、気象操作が日常的になっているからかもしれません。

asperatus clouds に対する画像結果

 とにかく気象から情報まですべて操作されている!その中で、事実を見分けるのは大変ですが、とりあえず大本営情報を疑う癖をつけましょう!2019.7.21

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

スマートメーターのこと

 

 先日、TEPCOからからスマートメーター交換のお知らせが届きました。 日時を指定し、「留守でもかまいません」「停電はしません」と有無を言わせぬ通知。連休明けをまって、すぐ業者に連絡しました。「交換は希望しない」というと、すんなり了承しましたが、念のため「絶対、替えるな」「不在の時に交換したら不法侵入で訴える!」と伝えておきました。設置後、交換するより、事前にきちんと意思を伝えておく方が簡単なので、ぜひ参考にしてください。

 なぜスマートメーターを拒否するのか、って?

 本ブログの読者ならすでにわかっていることでしょうが、スマートメーターは何よりも「監視のツール」。電気の使用状況を分刻みで事業者に伝えるツールなんて、まさに電子スパイです。しかもそこには危険な電磁波が使われる。

 こういう器具を、まるで法的義務でもあるように一方的に交換するのは、企業として非常に無責任であり、社会的ルールに違反しています。企業は、使用者に対し、交換することでどういうメリット、デメリットがあるのか説明するのは当然の義務ですが、それさえせず、全国的にこそこそと交換を急いでいるのはこの事業に裏の目的があるからでしょう。

 また、スマートメーターがかなり強い電磁波を発生させ、電磁波過敏症の人々に大きな健康被害をもたらしていることはよく知られた事実。電磁波に注意していても、うっかりスマートメーターを入れたとたん、すべての電化製品を合わせたより強力な電波を発生させることになり、極めて危険です(電磁波は健康被害をもたらす。WHOも電磁波を「おそらく発がん性がある」に分類している)。これに5Gが取り入れられると、人類が安心して生活できる環境がさらに狭められてしまう。

 また、スマートメーターを入れると、電気料金が高くなるというリポートもたくさん出ています。

 

 この件で久しぶりに海外情報をチェックしたら、すごいことになっていました。日本では全く報道されていませんが、5Gへの危機感が非常に強く、反対運動は各国に広がっており、この5月15日には各国で国際アクションデーが行われる予定。…日本はどうですかね。

https://stopsmartmeters.org/2019/03/20/take-action-against-5g-and-the-toxic-wireless-industry-earth-day-monday-april-22nd-2019/ (International Action Day Opposing 5G, Smart Grid and the Toxic Wireless Industry- May 15th 2019)

Posted on by Josh Hart

 

 でも、コミュニティにスマートメータを敷設するのをやめさせようという「直接アクション」では、どんなに活動が穏やかでも(せいぜいデモや議論)、警察は片っ端から活動家を逮捕しています。・・・これまでして守らなければならないのは、スマートメーターがやはり監視体制の一環だからでしょう。2019.5.10

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

風車の低周波被害「気のせいではない」−フィンランドの研究で明らかに

 翻訳が面倒で後回しにしていましたが、風車の低周波音に関し重大なリポートが出ています。フィンランドの環境医学協会(Finnish Association for Environmental Health)による研究報告書です。

以下はそのおおまかなポイント:

 風車の建設後、普通は数か月後に、周辺住民がさまざまな症状を訴え始めるのは、経験上、わかっていた。

 そこで、公衆衛生を担当するフィンランド健康福祉部(THL)はこの問題に取り組んできた。2016年に調査した時には、多くの症状が出るのは風車の近くで、10キロも離れればこれらの症状は激減すると思われていた。

 ところが、実際は、その距離では症状が減らないことが経験からわかってきた。測定値を見ても、今、建設されている風車から出る低周波パルスも、それくらいの距離で大きく低減することはないだろう。

 その他の風車のリスク要因には、可聴音(被害)と電磁場(被害)がある

  調査資料はSatakunta Northern Ostrobothniaから得た。予備実験のサンプルは統計的分析を行う際の必要条件に適合している。調査対象は約50家族、200名。面接は風車が建設される半年から一年半前に行われ、症状を訴えるメンバーがいるかどうか調べた。

 −事前調査では、単独の風車よりも影響が大きく、遠方に届くウィンドファームの影響の可能性を除外しないように、フィンランド全土の風車の位置を考慮に入れた。

 

夜間睡眠障害が低周波音の典型的症状

 研究は、研究対象の家族が、過去半年から一年のあいだに、健康状態の変化に気づいているかどうかを基本に質問した。時期に関しては、一番近い風車が稼働し、その影響が出たとおぼしき時期に応じて質問した。被面接者には、風車と健康状態との関係について事前に何も知らせなかった。

 −回答者の大多数は全般的な健康の変化について名前(病名)をあげることができなかったが、個別の症状を聞くと多くの答を出した。

 −最も多かった回答は、睡眠障害(夜間眠るべき時に眠れないなどの変化)、疲労、そしてさまざまな痛みだった。その原因が風車ではないかと考えている回答者はごく少数だった。

 

風車の近くでは有害反応、深刻な症状は三倍

 −回答は症状の深刻さの度合いに応じて分類され、統計的に分析した。有害なあるいは深刻な被害は風車の近(風車群から15キロ以内)くほど多く、約三倍にのぼった。

−分析によると、周辺住民の症状は、風車が建設されてからそれに付随して起きていることが強く示唆される。その症状のほとんどは典型的なストレス症候群だ。

住民のある者―特に、風車が目に入る位置に住んでいる人、あるいは事前に風車による被害を耳にしていた人―は、それらの症状が風車によるものと疑っているが、人びとに表れた症状はそれらの考え方とは無関係だった。−事前調査は、症状は考え方や思い込みによるものではないことを示している。

症状の現れ方は、風車から1520キロ以上離れて初めて、大きく軽減した。しかし、違う方向に風車があったり、影響のある地域に長く滞在していると、症状が出るリスクは増加した。

 

 低周波による有害影響を受けるとされている地域は狭すぎる

2017年後半、フィンランド各地で低周波測定が行われた。その結果、風車から出る低周波パルスが測定される典型的な距離は風車からおおむね1520キロであり、低周波はあらゆる環境でも到達することがわかった。以前に行われたアメリカの研究によると、低周波は、条件がよければ90キロ離れた地点にも到達する。もし、この事前調査のサンプルが典型だとするなら、風車による健康被害で約40万人のフィンランド人が苦しんでおり、そして、その症状を風車と結びつけて考えているのはわずか1万人しかいないことになる。この分野での研究データは少ないため、はっきりとした結論には注意が必要だ。

−しかしながら、本研究は、すべての先行研究において、被害が及ぶ範囲があまりにも狭く仮定されていることを明示している。

−とりわけ、よく引用されている、もう一つのアメリカの詳細な研究では、風車から半径11.7km内でデータが収集されており、そのため、健康への有害影響を探すことはできない。なぜなら、その距離では、風車の影響による症状はたいして変わらないからだ。

原文はフィン語↓。その英訳ということで訳しにくかったけれど、意図は伝わります。

 https://syte.fi/2019/01/10/pilottitutkimus-osoittaa-infraaaanihaitan-vahenevan-merkittavasti-vasta-yli-15-kilometrin-paassa-tuulivoimaloista/

つまり、

★「風車被害」「風車病」が気のせいなどではない

★低周波の被害は、これまで考えられていたより遠くまで達する

★従って、かなりの数の潜在的被害者が存在するが、ほとんどの住民は風車との因果関係に気づいていない

★一国の医学研究機関による先行研究を踏まえた上での論文

以上のことから、これは風発反対の戦いに大いに生かせる論文です。ブログでは画像が取り込めなかったので、また講演などがあればお示ししたいと思います。2019.2.21

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

風発廃止の代償は原発だった(ポーランド)

すべての風発の解体と撤去を決定(ポーランド(01/13)の記事の続き。 

石炭火力を閉鎖して原発を導入

 実はポーランド政府が発表した「2040年までのエネルギー政策」の最大のポイントは、決して「(陸上)風発全廃」ではなく、「原発推進」でした!ヨーロッパ最大の石炭産出国でありながら、その炭鉱の多くを閉鎖して、「石炭火力の半分近くを原発に置き換える」予定なのです。…この件は1月15日までパブコメを受け付けていたようですが、風発反対グループも、産業界も「経済活性化に役立つ」などと歓迎していることから、実行に移されるののにそれほど時間はかからないでしょう。

 下は政府が予定している2030年と2040年のエネルギー構成図(赤―原発。黒ー石炭、緑(RES)−再生エネルギーシステム)

 

Image by Forum Energii (forum-energii.eu)

 ポーランドのエネルギー源は78%を石炭(褐炭と瀝青炭)が占めており、まだ原発はありません。しかし2009年にはすでに原発設置のための特定目的会社が設立され、そこが「(原発の)研究を行い、世界レベルのコンサル会社を選定し、予定地(バルト海沿岸かポーランド中央部)を決め」ているとのこと。つまり、ポーランドは、失速した世界の原発商戦の新たなターゲットとして浮上しているわけです。

 

凋落する原発計画

 しかし、原発はすでに凋落傾向にあります。日本人は、メディアと政治屋の強力なプロパガンダの下で生きているので、そんな認識はないかもしれませんが、世界の五大原発メーカーのうち、日本の「原発御三家」の動向を見れば、それは明らかです。

‥貅任魯▲瓮螢で7000億円の損失をだしたことをきっかけに、英の原発事業から撤退。

東芝、英国の原発建設事業から撤退へ - BBCニュース

https://www.bbc.com/japanese/46134220 2018/11/08 · 東芝は英国での原子力発電所新規建設事業から撤退し、子会社のニュージェネレーション(NuGen)を解散すると発表した。東芝はNuGenの売却を計画していたが、引受先が見つからなかった…
日立は出資企業が確保できず、英原発計画を中止
www.sankeibiz.jp/business/news/190111/bsb...産経新聞2019年01月11日日立製作所が英国での原発建設計画を中断する方針を固めたことが11日、分かった。近く取締役会で決定し、約3千億円の関連損失を平成31年3月期に計上する見通し…
三菱重工はトルコの原発計画を断念
www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201812/CK...2018/12/04 · 政府と三菱重工業が共同で進めてきたトルコへの原発輸出を断念する方向で検討に入ったことが四日わかった。関係筋が明らかにした。

 つまり、御三家全滅。他にもベトナムやリトアニアでも原発見直しが打ち出されるなど、これは世界的傾向です。どの国でも、「フクシマ」の惨状にショックを受けた市民が反対に立ち上がり、計画をつぶしたのですが、渦のただ中の日本の市民は牙を抜かれている・・・なお、トルコの案件では、共同出資者の伊藤忠が2018年4月に撤退の方針を固めており、原発分野での資金調達はますます難しくなることでしょう。

 

風発反対派=原発支持?

 そんな状況を考えると、世の潮流に逆行するポーランドの原発推進には、相当の裏があるはず。有名人とか自然保護団体を使って「原発はCo2を出さない」とか、「電力不足を救うのは原発だけ」みたいなウソ・キャンペーンが展開されていると思われます。ま〜、原発も再エネも政治。政治はウソとともに展開されますからね。↓のサイトなどはその代表です。

https://www.natlawreview.com/article/poland-s-new-energy-policy-until-2040-goes-nuclear

 このサイトによると、政府は2019年には原発関連の法律を整え、2020年には建設予定地を決定し、21年にはゼネコンと原発の技術を決め、24年には着工予定と、かなりアグレッシブな計画を立てているようです。また2027年までに核廃棄物の処分場予定地も決めるとあり、いろんな意味で世界の原発メーカーや核廃棄物処理業者をひきつけることでしょう。

 なお、日本の風発反対派はほぼ原発反対と言っていいと思いますが、海外の風発反対派はーすべてではないもののー公然と原発導入を求めているところも少なくありません。今回のポーランドの情報を発信したオーストラリアの風発反対グループも、いつも「原発が一番いい」と主張しているのに、今回は原発のことに触れておらず、非常に政治的。

 今回に限らず、エネルギー問題は、昔も今も非常に政治的で、何重にもウソが張り巡らされていると考えた方がいいでしょう。そのウソを見破り、事実を知るところから市民の反撃が始まるのですが。2019.1.16

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

すべての風発の解体と撤去を決定(ポーランド)

 珍しく風邪をひいて記事アップが遅れていますが、今年も、’儡物問題。▲錺チン・医療、1染・公害、ず謄┘佑諒野で、日本ではあまり報道されない情報を、山本の解説付きでお伝えしてゆきます。どうぞごひいきに。

さて、今年の第一報は「再エネ」分野で、かなりショッキングなニュースが入っています。

ポーランドは全風発の解体・撤去を打ち出す

20181226日 ポーランド政府は12月、新たな風発の建設禁止と、すべての既設風発解体をもりこんだ「2040年までのポーランドのエネルギー政策」を発表した。エネルギー相は、これは「政治的決断」だと述べた。ポーランドでは数百の風発建設が予定されており、政府は風発投資者と今より低い価格での電力買取契約を交わしているが、新しい政策によると、すべての風発は2035年までに解体され、古い風発の建替えもできなくなる。既存の風発が景観から取り去られた後、土地は別の用途に使われることになる。

 風発建設を推進してきた西側諸国は、ここ数年、風発のコストダウンに力を注ぎ、最新技術を駆使した次世代が風発への建替えをもくろんできたが、ポーランドが風発の全面廃止と完全撤去を決めた以上、これらの計画の実施は困難となる。

この政策の背景にあるのは、風発周辺住民の根強い反対。例えば、ロウア―シレジア地域の風発は全国の2%に過ぎないのに、風発関連の社会的対立102のうち9つがここに集中しており、大きな政治問題になっている。また、「ストップ風発」などの組織は、「風発推進は人々を馬鹿にしている」として政権を攻撃し、風発に高い税金を求めるなどしてEU委員会が乗り出す騒ぎになっている。すでにポーランドでは、10Hルールがあり(風発高の十倍以内の距離に人家がある場合、建設は禁じられている)、今のままでは最新の大型風発は陸上には建てられないことから、新政策では今後、洋上風発に転換を予定している

参考:stopthesethings thousand of furious rural voters wysokienapiecie.pl.

 

 風発反対派にはとびあがりたくなるほど嬉しいニュースですね。単に「廃止」というだけでなく、法律で撤去を義務付けることになるのだから(もっとも今の段階ではまだ法律ができているわけではありません)。また建設コストの高さを考えれば、洋上風発ならOKというのも無理な話で、いずれこちらもつぶれるでしょう。

 ちなみに、この大転換のもうひとつの背景となったのは、再エネ導入による電力料金の高騰です。ポーランドは石炭産出国であり、エネルギー自給率が高い国でした。でも、温暖化論者にとって、「石炭産出国」はつぶさなければならない「悪」。そこで不要な再エネを押し付けた結果が、人々の反抗を招き、新たなエネルギー政策につながったのです。

 そういえば、フランスでは昨年秋以来、数万から数十万規模のデモが起きていますが、その引き金になったのも燃料価格高騰と電力料金値上げ(炭素税)です(その他全般的な生活費高騰も)。ネット上には、暖房のない部屋で厚着をして寒さに耐える家族の苦労話がよくとりあげられています。それ以前に、原発大国のフランスで電力料金値上げとは筋が通らず、フランス人の反発も当然でしょう。だから、フランス国民の80%が「黄色いベスト運動」を支持していると伝えられているのです。ポーランドではそのフランスよりさらに先を行っているわけですが、この問題、それほど単純ではなく、明日以降、続編をアップします。2019.1.13 

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

洋上風発整備促進法が成立しました

 先日、こういう↓驚くべきニュースが入りました。

 

洋上風力発電法が成立

20181210500https://www.asahi.com/articles/DA3S13792784.html

 海上で風車を回して発電する「洋上風力発電」の整備を促進する法律が30日、参院本会議で可決、成立した。国が促進区域を指定し、公募で選んだ事業者に最長30年の占有を認める。地元の自治体や漁業者、海運会社などの利害を調整しやすくするため、協議会を設けるなどとする内容だ。国は同法に基づき、近く5カ所程

 

 …国が、洋上風発建設、しかも大規模マリコン・事業者に直接、「お墨付き」を与える制度を作ったという意味です。この短い記事だけでも、この事業はさまざまな環境法に違反することは明らかで、深刻な影響をもたらすことがわかりすが、実は私は初めて聞きました。風発関係の団体は、この件を議論していたのだろうか…あまりに不可解なので、検索したら、なんとこの法律、最初から「閣議決定」で制定することが決まっており、3月には法律案が閣議決定されていました。実質的には国会論議がないということだから、国民はこんな法律ができたなんてことを知るはずはありません。・・・だから誰も騒がなかったんだ。

 3月の時点で法律名も決まっています。「海洋再生エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」と。

 

洋上風力の拡大へ政府が新法案、一般海域の30年占用を可能に

2018/03/13 www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1803/13/news063.html

 今後日本でも導入拡大が期待される洋上風力発電。政府は201839日、今国会に提出する洋上風力発電事業などを実施する際の一般海域の占用ルールを定める「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案」を閣議決定した。政府が「促進区域」を指定し、そこで洋上風力発を行う事業者を公募で選定する制度を創設する。

 現状、沿岸から近い港湾区域に利用については、2016年に港湾法が改正され、港湾管理者が公募を通じて洋上風力発電の実施計画を認定できるようになった。これにより、発電事業者は港湾区域内の占用許可を申請しやすくなった。その一方、海域の大半を占める一般海域については、現状、長期の占用を行うための統一的ルールが整備されていない。また、各都道府県の条例による運用では、許可される占有期間が35年と短期なため、長期の事業となる洋上風力発電を計画することは難しい状況だった。今回政府が新たに創設する法案では、こうした一般海域の占用ルールを定め、洋上風力発電の事業計画を策定しやすくする狙い。

 法案では、まず政府が基本方針を策定した後、経産省および国交省が、農水省や環境省と協議し、一般海域の中から「促進区域」を指定。公募占用指針を策定する。その後、国交相と経産相が発電事業者を公募して選定を行う。選ばれた事業者には、最大で一般海域の30年間の占用が許可される。

 発電事業者を公募選定については、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」(FIT)と併せた運用になる。ただし、現状の風力発電のように一律の買い取り価格を適用するのではなく、入札制度で価格を決める。政府はこの法案に基づいて創設する制度で、2030年度までに5区域を洋上風力発電事業の促進区域として指定する方針。これにより、陸上と比較して規模が大きい洋上風力発電の導入を広げ、陸上を含む風力発電全体の導入容量を2016年度の330kW(キロワット)から、2030年度までに1000kWまで引き上げたい考えだ。

 

 はっきり言えば、これは、海外事業者を含む巨大マリコンに便宜をはかるための法整備です。国策事業として、建設にはまちがいなく多額の税金がつぎ込まれるはずで、下手すると、ただでさえ高い日本の電気料金もヨーロッパや南オーストラリア並みに倍増しかねません。問題は、これらの施設建設には、前代未聞の大規模な海洋環境の破壊が伴うこと。しかもCO2削減には何の役にも立たず、逆に機械製作、運搬、建設の過程で膨大なCO2を発生させること。さらに、「30年後」、あるいはそれよりずっと早く、膨大な風発産業廃棄物が発生すること。同法案はこれらの問題を完全スルーしています。

 ところがこの法律案は、7月の時点で「審議未了」、いったん廃案となっていました。

http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DC842E.htm

 それが秋の臨時国会に再提案され、再び閣議決定された後、議会でもすんなり通過したようです…その間の経過は検索しても出て来ない。

 

「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案」を閣議決定

平成30116http://release.itmedia.co.jp/release/sj/2018/11/06/dc36ee025b39054c3accd7b3c0e55964.html

 

海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関し、関係者との調整の仕組みを定めつつ、海域の長期にわたる占用が可能となるよう、所要の措置を講ずるための「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案」が、本日、閣議決定されました。

1.背景
海に囲まれ、かつ国土の面積も狭あいな我が国にとって、海洋再生可能エネルギー発電事業の長期的、安定的かつ効率的な実施が重要であることに鑑み、海洋に関する施策との調和を図りつつ、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用を促進することが求められています。

2.法律案の概要
<占用までの手続きの流れ>
[1] 内閣総理大臣は、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用を促進するための基本方針の案を作成し、政府が閣議決定により定めます。
[2] 経済産業大臣及び国土交通大臣が、農林水産大臣、環境大臣等との協議や、関係者を構成員とする協議会等の意見聴取を経た上で促進区域を指定し、公募占用指針を策定します。
[3] 事業者は、経済産業大臣及び国土交通大臣に公募占用計画を提出します。
[4] 経済産業大臣及び国土交通大臣は、発電事業の内容、供給価格等により最も適切な公募占用計画の提出者を選定し、当該公募占用計画を認定します。
[5] 事業者は、認定された公募占用計画の内容に基づきFIT認定を申請し、経済産業大臣はFIT法に基づき認定をします。
(※ 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)
[6] 事業者は、認定された公募占用計画に基づき占用の許可を申請し、国土交通大臣は30年を超えない範囲内において占用を許可します。

添付資料

報道発表資料PDF形式)

概要PDF形式)

要綱PDF形式)

法律案・理由PDF形式)

新旧対照表PDF形式)

参照条文PDF形式)

お問い合わせ先

国土交通省港湾局 課長補佐 成澤

TEL03-5253-8111(内線46657 直通 03-5253-8674

内閣府総合海洋政策推進事務局(主担当) 参事官補佐 赤間

TEL03-6257-1923(直通)

経済産業省資源エネルギー庁 課長補佐 中西

TEL03-3501-4031(直通)

 

 誤解している人もいるでしょうが、日本の産業界が求めているのはCO2削減ではなく、利益です。彼らは「ヨーロッパでは4000基以上の洋上風発があるのに、日本はまだ6基、しかも試験中」であることに大きな不満を持ち、日本での洋上風発を阻止している条件(漁業権、住民の自治権、環境保護への主張)をとっぱらおうとしているわけです。特に漁民の権利が狙われている。従って、現在、洋上風発の計画が出ているところ、過去に計画が出たところ、また、陸上の風発を容認しているところは、「促進区域」に指定される可能性大。すぐにそれを拒否するような体制を整える必要があります。だって、産業界は法律制定までに基本的な根回しは済ませているものなので2018.12.2

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

ソーラー発電抑制へ(停電を避けるため)

 「クリーンな電力」「電力の安定供給」「自然に優しい」などと、ウソ八百を並べて推進されている再エネ。でも、北海道の全土ブラックアウトをきっかけに、メディアもようやく、「再エネが増えると停電も増える」ことを報道し始めました。・・・というか、現実が先行したため報道せざるを得なくなったのです。

 

国内初の太陽光発電停止=需給保ち大規模停電回避−九電

2018/10/13 11:52時事通信社

 九州電力は13日、太陽光発電の事業者に対し、発電の一時停止を求める「出力制御」を実施した。電力の供給が需要を上回り、需給バランスが崩れて大規模停電に陥る事態を回避するための措置。停止要請は離島を除き国内初。九電によると、制御するのは午前9時から午後4時までの7時間の予定。九州地方では晴天が広がり太陽光の発電量が急増すると見込まれており、九電が同日午前に発表した最新の需給見通しによると、余剰電力がピークに近い午後1時の供給力予想は1293万キロワットに上る。一方、土曜日で工場などの稼働が少なく、業務用や空調用の電力需要は減少する。九電は午後1時の総需要を1250万キロワットと予想しており、制御しない場合は43万キロワットが余剰となる。 

 

 風発に比べ、小資本でも設置でき、設備も簡単なソーラー発電は、田舎の土地持ちや都会の投資家の関心を集め、日本全土に、ゴキブリのように急速拡大し、今も拡大中。事業を認定するのは経産省で、環境省の権限は及ばず、地元自治体も事業に注文をつけることはほとんどないため、その拡大はきわめて暴力的です。その結果、ソーラーは森林や田畑を侵食し、崖を削り、山を崩していますが、それだけでなく、再エネが増えると電力網全体に負の影響が及ぶことは初めからわかっていました。

 ひとつは停電。間欠的にしか電力を供給しない再エネが電力系統に入ると、電力の需給調整が非常に難しくなります。ソーラーの場合は、天気予報などである読むことができても、風発の場合、風向・風力の予測なぞできず、突風や突然の無風状態など、人知の及ぶところではないので、風発銀座ではどこも北海道のブラックアウトのような事態になることが考えられるのです。

 もうひとつは送電線の整備が追い付かないこと。既存の送電設備では、新たにできた再エネ発電所の電気を受け止める能力はないため、今後、大規模な送電線建設工事が必要となります。でも、その工事自体、大規模な自然破壊をもたらしますが、これまた「再エネ事業」の一環として、規制はないか、あっても非常にゆるい可能性が高い。

 さらに、廃棄物の問題。特に沿岸部や洋上の風発の場合、施設の塩化・劣化が早く、その処理を誰が負担するかについて、何も考えられていません。私には風発もソーラーも巨大なゴミにしか見えない。

 また、再エネの出力抑制に踏み切るのは給電だけではありません。

 

四国電の電力供給、太陽光が一時6割超 来春に出力抑制も

2017/5/25 7:01  https://www.nikkei.com/article/DGXLZO16808220U7A520C1LA0000/

四国電力の佐伯勇人社長は24日の記者会見で、四国内の事業者らから買い取る太陽光発電の導入量が1年後に現在より40万キロワット多い約250万キロワットになるとの見通しを示した。需要の少ない今年4月には太陽光発電の最大出力が一時、需要の6割強に達した。火力抑制などで需給バランスを保ったが、調整余地が乏しくなっている。さらに増える来年には出力制御に踏み切る可能性もある。

 

 しかも、経産省は、おそるおそるソーラーの買取価格を半分に下げるという方針を打ち出しています。

太陽光発電、買い取り価格半減へ 経産省方針

2018/9/11 1:31 日本経済新聞 電子版

経済産業省は事業者や家庭から買い取る太陽光発電の価格を大きく下げる。1キロワット時あたりの買い取り価格を事業用は2022年度、家庭用は25年度にも半額にする目標を掲げる。太陽光発電はコストの一部を消費者が負担している。膨らむ負担を抑えるため、コストの抑制を促す。同省は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を見直す。安価な電力を調達する「入札」の対象を2千キロワット以上のメガソーラー

 海外でも、個人住宅のソーラー施設への補助金を打ち切るよう運動も起きているから、再エネの小規模事業が淘汰されるのは時間の問題。「ソーラー投資」を考えている人が周りにいたら、ぜひ思いとどまるよう伝えてあげて下さい。なお、私は、FIT法は電気事業法に違反している(安定した電力供給義務を果たしていない)ことから、見直しでなく、廃止すべきと考えます。世界的にはやがて廃止の方向に向かうでしょう。それにしても、メガソーラーならいいというのは、経産省と業界の腐れ縁を反映していますね。2018.10.25

 

 

難しくし、本ブ

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

再エネで電気料金3倍、企業も逃げ出す

FIT法廃止を決めたオンタリオ(カナダ)

 各国でエネルギー政策の見直しや再エネ政権の交代劇が続いています。カナダのオンタリオ州でも、グリーンエネルギー法を推進してきた前政権(リベラル)が破れ、エネ法廃止を約束した新政権(保守派)が誕生しました。その新政権は、今年9月20日、FIT法を廃止するというプレスリリースを発表し、世界に衝撃を与えています。山本の超訳。原文はここ↓

https://eriemedia.ca/ontario-government-introduces-legislation-to-repeal-the-green-energy-act/

 

 「エネルギー、北部開発、鉱山省」の大臣グレッグ・リックフォードと、インフラストラクチャー省のモンテ・マックノートンは今日、国民のためのオンタリオ政府は、2009年グリーンエネルギー法を廃止する約束を実行しようとしている、と発表した。

 「当初のグリーンエネルギー法の壊滅的なFIT法(feed-in-tariff program、固定価格買取制度)は、オンタリオ市民の電気料金を急上昇させ、行政から高額で不必要なエネルギー計画を止める権限を奪った。電気料金は、前政権の下で三倍になり、オンタリオの家族を苦しめ、製造業はオンタリオから逃げ出した

 「グリーンエネルギー法は、貧困層と中流層の金を富裕層に大規模に移し替えることを意味している」

 「コネのあるインサイダーらは、風車やソーラーパネルを建設し、水力の電気使用者をゆすって電気を作り、大儲けしたが、その電気はオンタリオには必要なかった。そのような(不合理な)納税者の支払いは終わった」

 このほど政府が提案した法律が通過すれば、グリーンエネルギ―法への大きな打撃となると大臣は述べた。新法には、地元自治体から、不要な風力やソーラー施設を阻止する権限をはく奪する規定を廃止することも含まれている。

 「前政権は、グリーンエネルギー法で、オンタリオ州のあらゆる農村部において、家族やビジネス、行政機関の権利を踏みにじってきた。しかし我々は、人々が自分の地域に建設されるものについて最終的な発言の権利があると信じている」

 新法では、電力の必要性が示されない計画を承認しない権限を政府に与えている。これによって、今もオンタリオ州の市民が払えないでいる高い電気料金をさらに上げる追加プロジェクトに歯止めをかけることができる。

 「新政権の最初の仕事の一つは、水力発電料金を 12%削減する計画の一部として、758件にも上る高価で無駄なエネルギー事業をキャンセルすることであり、これで7億9000万ドルが節約できた。これで、事業インサイダーに都合のいい契約と、地元自治体に不人気なプロジェクトを押し付ける日々は終わった」

  • オンタリオエネルギー委員会と独立電気システムオペレーターによれば、2017年の電気代に追加された風力とソーラー発電のコストは37億5000万ドル
  • オンタリオ州の全発電量における風力とソーラーの割合はちょうど11パーセント。しかし電気使用者が負担する全体的調整費Global Adjustment costsは30に上る。
  • 2017年には、風力とソーラー発電の26% が制限されるか、無駄となった。これはオンタリオ住民が支払ったものの、不必要だったか、使われなかった電気である。(翻訳ここまで)

 ここに書かれている通り、「再エネ」は無駄で環境を破壊し、金持ちを富ませ、貧乏人を苦しめ、企業の息の根を止める詐欺的事業です。しかし、それは同時にグローバル経済最前線の事業であり、あらゆる規制を取り払い、住民を沈黙させた上で実行されています。カナダではわざわざFIT法で行政の権限まで奪っていたのですが、日本ではそういう規定は不要。だって日本の行政機関は昔から企業寄り、そして住民無視。再エネに関しては自ら規制権限を手放すという、いわば違法行為を犯しています・・・現地に行くたびに信じられない事態を目にして唖然としますが…これが現実。

 なお、オンタリオ州は、以前から風発のすさまじさで有名な場所。下は少し前の風発地図ですが、今はさらに増えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

https://ontario-wind-resistance.org/

 日本では「憲法」は教えられていても、日々の生活や生存に直結する「権利」についてはほとんど教えられていないため、人々は何かの「公害」や「事故」に会った時、自分を守ることができないし、ましてや自分の権利を主張することもできません。「権利」の概念は、社会および社会体制と個人とのかかわりあいの中で初めて確立されますが、日本ではもともとあいまいだったところに「天皇制」なぞを持ち込んだため、さらにあいまい化してしまったんですね。こういう国では、当然ながら市民運動なぞ起きにくいのです。個人より社会が重要視されるので、波風立てる人は嫌われるからね。特に再エネ事業は、日弁連も推進派なので、被害者あるいは被害予備軍の権利を守ってくれる人はいません。自助努力で事業に立ち向かうしかないのね・・・そのためには理論武装が必要だと思います。2018.10.9 

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

巨大風発のターゲット、秋田

 「自然エネ、再エネ」は、世界では「失敗したエネルギー政策」としてスクラップが始まっていますが、そんな情報が入らず、世界のメーカーの駆け込み寺になっているのが日本。もっとも、この大規模自然破壊事業が来るとわかると、やはり地域の反対が出てくるため、企業はそれを避けて、人里離れた、人口が少ない、従って人の目の届きにくい地域をターゲットにしています。

 その結果、日本では北海道と東北二県(秋田・青森)が、再エネ事業のメッカとなり、かなり恐ろしい事態が進行中。

 

直径103mの大型風車を22基、秋田県で進む大型ウィンドファーム計画

 2017年06月28日 秋田県が所有する日本海沿岸の保安林で、大規模な風力発電所の建設工事が進んでいる。設置する22基はGE製の風車を導入することが決まった。総出力は66MWで、年間4万世帯分の発電量を見込んでいる。

「秋田潟上ウインドファーム」の完成イメージ 提供:清水建設

 GEリニューアブルエナジーは秋田県秋田市および潟上市に建設予定の「秋田潟上(かたがみ)ウインドファーム」に導入する風車22基を、同プロジェクトのEPC業務を請け負う清水建設から受注した。風車だけでなく15年間の保守契約も受注しており、GEはサービスを充実させるために、秋田県内にサービス拠点を開設する予定だ。この風力発電所は、ウェンティ・ジャパンと、三菱商事の100%子会社である三菱商事パワーおよびシーテックの3社共同で出資した秋田潟上ウインドファーム(潟上市)により運営される。 2017年4月から着工し、2020年5月に運転開始予定だ。発電所の総出力は約66MW(メガワット)で、年間発電量は一般家庭約4万世帯分に相当する発電量は1億4200万kWh(キロワット時)を見込んでいる。

 GEが納入する風車「3.2-103」は、風車の直径は103m、定格出力は3.2MW。なお、秋田潟上ウインドファームでは出力を3.0MWに制限する。GEは同モデルを2014年から全世界で販売しているが、日本市場に投入するモデルは、日本特有の風況や地形条件に合わせた改良を加えている。駆動装置・電装システムのアップグレード、落雷対策の他、タワーとブレードを強化しているという。秋田潟上ウインドファームは、GE製風力タービンを設置する国内最大級の発電設備になる。現在GE製の風車は国内で400基以上が稼働、もしくは建設中だという。GEは今後、デジタル技術を活用した保守サービスの提案も展開していく方針だ

 

 なんと、公共用地、それも保安林に指定されている海岸の松林に、羽根直径103メートルの風車を22基も建てるとは!

保安林に指定された地域は、「国土を災害から守る」とされ、立木の伐採だって法律に従って行わなければならず、普通は開発などできません。ここではおそらく防風保安林か、飛砂防備保安林に指定されているはずですが、そこに羽根直径103メートルもある風車を22基建てるとは信じられん。高さはそれぞれ150メートルもなるだろうし、それを建設するためには何百トンもの資材を運びこまなければならず、相応の保安林が切り開かれ、重量物に耐える取り付け道路の建設が必要となります。

 つまり、「保安林解除」の手続きが必要。

 この保安林が解除されれば内陸の生活にかなり大きな影響が出ることになりますが、地元住民はそのことを知らされたでしょうか?説明を受けたでしょうか?

 また、風況が良い場所=渡り鳥のルートであることから、事業は鳥類への壊滅的な打撃となり、ひいては農業への影響も懸念されますが、そのあたりのことは果たして考慮されたのか?
もちろん、この事業、秋田県が「ノー」といえばできません。

 でも「少子化」に悩む同県知事は、これまでも貴重な自然を事業のためにつぶしてきた前歴があります。たとえば、秋田港では2015年から直径100メートルの風車6基が稼働しており、能代港では2001年から20基以上の風車が回っています。

 そして、これに、今後は計145メガワットの洋上風力発電が追加される予定。

 失敗することがわかっている事業に行政が手を出すようでは、人は居つきません。企業は喜んでどんどん郊外事業を持ち込むだろうけど、まともな人は逃げ出すしかなくなるだろうな。2018.10.8

 

 

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

安岡洋上風力、地裁、漁民の訴え退ける

  これまでも、地元の反対運動、それをつぶすためのスラップ訴訟、漁協の賛成と一転反対など、いまだにさまざまな話題を投げかけている「安岡洋上発電」計画。しかし、漁業者が起こした工事差し止め訴訟は、腐敗した地裁の裁判官らの耳に届かず。  

 

下関・安岡沖風力発電、漁業者の訴え棄却(山口県)

 [ 10/2 18:27 山口放送] http://www.tvi.jp/nnn/news87010871.html

  下関市の安岡沖に計画されている洋上風力発電事業を巡り、地元の漁業者が、工事の差し止めを求めた裁判で山口地裁下関支部は、2日、原告の訴えを棄却した。原告側は3日にも控訴する方針だ。訴えていたのは、下関市安岡の県漁協下関ひびき支店に所属する漁業者。下関市の安岡沖では、東京に本社を置く前田建設工業が、風車15基を設置する総発電量6万kWの洋上風力発電事業を計画している。訴えの中で、原告側は、建設予定海域は、サザエやアワビ・ウニなどの好漁場で長年、もぐり漁などを営んでいる。建設されれば、漁場が失われ漁業行使権が侵害されるとして工事の差し止めを求めていた。2日の判決で山口地裁下関支部の泉薫裁判長は、「もぐり漁の権利は、法的保護に値するが、工事を排除するほどの効力は、漁業権行使規則上認められない」などとして原告の訴えを棄却した。前田建設工業は、「裁判を通じて主張した事が認められたものと受け止めている。引き続き住民への説明などを行い環境影響評価書作成の準備を進めたい」とコメントしている。原告側は、判決を不服として3日にも控訴する方針。

 

 裁判資料を読んでいないので、この記事を読んだだけでの感想ですが、裁判長はお粗末すぎる。

 まず、この風車建設(高さ80〜90メートル、全体高は136〜155メートルにもなる)のために、どれほどの規模の海底工事、および資材運搬のための付帯工事が必要で、何万トンの土砂を掘り返し、あるいは移動し、何万トンのコンクリートが打設されるか、今の段階ではおそらく何ひとつわかっていないはずです。なぜなら、自然相手の事業は常に、「やってみないとわからない」から。したがって、漁業者が漁場の喪失を恐れるのはあまりにも当然の話。それにもかかわらず、「漁民の訴えには効力がない」というのは、地裁裁判官全員が想像力と分析力に欠けること、市民の気持ちに寄り添う心がなく、鈍いこと、そして、何らかの形で企業と経産省に首根っこを抑えられているからでしょう。ひどい判決です。

 

 それから、争点にはなっていなかったようですが、建設予定地はもちろん風が強く(響灘の一部)、鳥の「渡り」のルートにあたり、鳥類にも大きな影響が出ることでしょう。この事業のアセスhttp://yasuoka-offshore.net/news/4/下関環境審議会資料.pdfを見ると、オオミズナギドリ、アマツバメ(準絶滅危惧種)、カンムリウミスズメ、ハヤブサ(絶滅危惧粁燹砲覆鼻■横脅鑪爐發猟士爐確認されていて、驚きました...だって、少し前までは、オオタカの巣がひとつ発見されれば、それだけでダムや林道工事が止まったんですよ。多くの絶滅危惧種が確認されたこの地域は、全域を自然保護区域としてもいいくらいなのに、そんな声はちっとも出ず(出ているかもしれませんが、聞いてない)、事業も止まらない。

 なぜなら、日本では、この分野で大きな力をもっている自然保護団体のほとんどが、風車を推進しているという恐ろしい城きゅおうにあるからです。下は、日本自然保護協会、日本野鳥の会、世界自然保護基金ジャパンという代表どころが2014年に共同で出した、実に恥ずべき「共同(謀議)声明」。

 

プレスリリース 2014.04.25

 2014年4月25日午後2時、「公益財団法人日本自然保護協会」、「公益財団法人日本野鳥の会」、「公益財団法人世界自然保護基金ジャパン」の3団体は、環境大臣あてに、持続可能な自然エネルギーの導入促進に対する共同声明を発表し、提出いたしました。共同声明要旨>

1.原子力発電所の早期廃止、再生可能な自然エネルギーの導入促進は喫緊の課題である

2.自然エネルギーの推進は、生物多様性及び地域社会と共存する形で行われること

3.自然エネルギーへの理解と継続的な普及のため、当初からの地域社会の参加による透明性のある、合意形成プロセスや環境アセスメントが例外なく実施されること。

 分析すると;

1「原発廃止」とセットにすることで、「再エネ推進」との矛盾を隠している(再エネを推進しているのも原発推進勢力!)

2.生物多様性や合意形成、環境アセスというキーワードをちりばめ、一見「まとも」そうだけど、ポイントは「再エネ導入の促進」、つまり「再エネには決して反対いたしません」という意味

3.全国組織では、「本部ー支部」関係を通じて、地方の団体の行動をしばっており、この声明はそのまま地方の行動の足かせとなり、地方の自然保護団体のメンバーは、組織名を出して動けない。

 背景にあるのは、各団体はそれぞれ、企業や政府関係の補助金を得ていたり、調査関係の仕事を下請けしたりという事情です。したがって、彼らはれっきとした利害関係者であって、よけい「反対できない」のです。・・・海外では、風車反対の前面にたって、事業者側と激しくやりあうのが自然保護団体なんですけどね、誰からかお金をもらっている団体は実に汚いし、頼りにならない。

 話を元に戻しますが、この判決で取り上げられている「漁業権行使規制」とは、漁業法を根拠にし、漁獲関連の許認可、免許などを規定したもの。これを根拠に「工事排除」を訴えた事例があったかどうか知りませんが、「棄却」は予想できたのでは?私ならぜ「総有権」としての漁業権を主張しますが、今は漁業者でさえ教えないとわからないからなあ・・・。2018.10.06

再エネ | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |