WONDERFUL WORLD

ジャーナリスト、山本節子の環境問題のブログです。テーマは農薬、化学物質、環境汚染。特に今、ワクチン、GMO、放射性廃棄物、再エネ問題と格闘中。連絡はコメント欄(非公開)か、hanghau*hotmail.comからどうぞ(*を@に変えてね)。
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幻想の風力エネルギー

 風車の「現実」を知らせるいい動画がありました。火災、爆発、鳥類虐殺、死亡事故、廃棄物、汚染...イメージは「クリーン」、でも実態は「ダーティ」。

 

 風車の耐用年数は20年と言われていますが、風や雷など自然の力には勝てないし、台風・竜巻がくればこの動画のような運命に。雪の重みで壊れた例もあり、洋上風力となると、潮風による塩害で寿命はもっと短いことでしょう。問題は、こうやってぶっ壊れた(この表現がぴったり)風車は、他に使い道がなく、全量をごみとして処理しなければならないこと。これは「新エネ」と呼ばれていたころからの問題で、たとえ「自然エネ」と呼び方を変えても、社会と環境への負担増になることは避けられないのです。

 

 2011年当時、6000基の風車で530万人に電力を提供し、「超グリーン」といわれたデンマーク政府でさえ、「こわれた風車の羽根や古い風車の巨大なごみを処理する方法がない」と認めているし、専門家は「風力がエネルギー供給に占める割合が高まるにつれ、巨大なごみ問題が同じ速さで浮上する」と述べていますおまけに、これほど多くの風車ができたのに、それによって廃止された発電所はひとつもなく、電気料金はヨーロッパで最も高いとか(Broken Wind Turbine Blades Create Mountainous Waste Problem ...)。

 

 風車の羽根は強く軽いことが求められるため、主に熱硬化性プラスチックと炭素繊維を結合させた炭素繊維複合体(カーボンファイバー)が使用されていますが、これは性質上、リサイクルできません。また、羽根の長さは普通、60メートル以上もあり、そのまま埋めるとごみ処分場がすぐ一杯になること(注:欧州のごみ処理は埋立が基本)、燃やすと有害物質が発生するため焼却もできないことから、カーボンファイバーの専門家でさえ、「風車が回っている時はグリーンなエネルギーを生み出しても、壊れたらすぐ問題になる。羽根を再使用できるような具体的なソリューションはない」と述べています。この他、風車には大量の虫の死骸が貯まり、また、劣化すると発電能力が20〜30パーセントも落ちることから、定期的に羽根を交換しなければならないーー廃棄物がさらに増えるーーのです。

 Dr. Vic Masonによれば、住居近くの小型風車の多くが崩壊した、最近、二つの巨大風車が強風のために壊れ(上の動画の二番目の例、ここでも⇒ video footage、グラスファイバーの鋭い破片が500メートル四方に飛び散った、同様の事故がスエーデン、北イングランド、スコットランドでも起きるなど、羽根の破壊は非常に危険とのことです。実際に、風車事故による死者は原発事故を上回り、たとえばアメリカでは2008年だけでも41名が亡くなり41 worker fatalities、風車労働と関係ない人死者も16名に達しています・・・飛ばされてきた羽根の破片が突き刺さったりしたのでしょうね。

 

 風車にはまた「汚染」問題もあります。2004年以来、EUでは多くの国が、「カーボンファイバー製品のごみ処分場への埋立禁止」、さらに「有毒生成物を放出する恐れがあることから、プラスチック製品の焼却を避けること」を求めた法律を次々に成立させていますが、政府の補助金のせいでその成長に歯止めはかからない。Professor Henning Albersの計算によれば、今の成長率がこのまま続けば、2034年までに毎年225,000トンの風車廃棄物が増えてゆくとのこと。風車が廃棄物処理の面からも、環境汚染の面からも大変な厄介物であることは否定できません。

 

 長年にわたり炭素繊維複合材を使用してきた航空機業界も、材料を細かくすりつぶすなどしてリサイクル利用を探って来ましたが、まず必要なのがプラスチックの「分別」で、ヨーロッパの人件費ではとてもコストに合わないようです。風力発電は、そもそもの出だしから、「予防原則」「廃棄物処理の方向性」「社会・環境への影響」を無視して走り出した利権産業です。後になってそこにくつわをはめるのはとても難しい。しかも、日本人の多くは(日弁連やグリーンピース、FOEなどを信じて)「風力はクリーン」と思い込んでいるし、日本ではごみの焼却処理が普通なので、いずれ、海外の風車廃棄物が日本で処理されることになるかもしれません。安部は原発売り込みとセットで「原発廃棄物の処理も引き受ける」と言っているくらいだから、これは決してとっぴな考えではないのです。2016.9.22

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風力、ごみ発電推進の「世界ご当地エネルギー会議」を福島市で開催!

 風力発電に関する「報告書案」について、再確認しますが、環境省がいったんこれを認めると、すべての低周波音被害も一律に「なし」で片付けられてしまうことにご注意(行政の公平性)。法令じゃないので裁判でも問題になりません。低周波音被害は、実はエコキュートなどごく身近なところで発生しており、その数も多いのですが、風力発電をターゲットにしたのは風力の被害者はごく少数だから(それも泣き寝入りがほとんど)。でも、エコキュートなどの被害も、「被害が表れるのは一部だけ」「証明が難しい」ことから、これまでも政府・企業は知らん顔。でも今後は、「何言っとる。報告書で『低周波被害はない』とされとるだろうが」となるわけ。ま〜確信犯ですねえ。

我が家の低周波音被害低周波音被害に関する動画がすべて削除されてしまいました ...

エネファーム,低周波音,被害

NPO法人STOP!低周波音被害 |被害者の声

わかったら地獄-低周波音被害者の悲惨2

 

 それにしても、環境省はなぜ、今の時点で低周波音被害を切捨てようとしているのか、セットバックさえ認めようとしないのか(これも報告書案にある)、関係者はなぜぎりぎりになってパブコメ情報のことを知ったのか?(山本がパブコメのことを知ったのは14日、締切り17日!)。不思議に思って調べたら、とんでもない ことがわかりました。

 飯田哲也氏などが出資しているISEP(環境エネルギー政策研究所)が、世界風力エネルギー協会WWEAなどと共催で、この11月3〜4日に福島市で第一回目の世界大会を開こ うとしているのです。その名も「世界ご当地エネルギー会議」。

 

以下はhttp://www.wcpc2016.jp/からの抜粋です。

「世界風力エネルギー協会、環境エネルギー政策研究所、全国ご当地エネルギー協会は、福島市長の招待を受け、 第1回世界ご当地エネルギー会議(World Community Power Conference, WCPC)を福島市にて開催いたします。世界ご当地エネルギー会議は、地域が中心となって進める自然エネルギー(コミュニティパワー)のリーダーたちが世 界各地から集い、世界的な自然エネルギーへの転換の中でコミュニティパワーの果たす役割を議論することを目的とします。また、この会議では、グローバルな コミュニティパワーの戦略や国・自治体レベルでの方向性も議論します。

世界ご当地エネルギー会議は、世界中の政府が2050年までに世界のエネルギー供給からの温室効果ガス排出を抑えること、つまり、100%自然エネ ルギーの方向性を合意したパリ協定の1周年の機会に開催されます。また、この会議は、福島原発事故から5年目、チェルノブイリ原発事故から30年目の機会 に開催されます。コミュニティパワーは、地域の人々が意思決定し、導入・所有・運営する自然エネルギーを意味します。コミュニティパワーは、自然エネル ギーの普及に好影響をもたらし、また、自然エネルギーの経済効果を高めることが立証されています。」http://www.wcpc2016.jp/

登壇予定者 (順不同

  • ハラルド・ナイツェル(ドイツ連邦環境省)
  • ピーター・レイ(世界風力エネルギー協会)
  • ソーレン・ハーマンセン(サムソエネルギーアカデミー)
  • クリスティン・リン(REN21)
  • ステファン・シューリグ(世界未来協議会)
  • ニコル・リセ(オンタリオ持続可能エネルギー協会)
  • エリック・マーティノー(環境エネルギー政策研究所/北京理工大学)
  • イブラヒム・トゴラ(マリ・フォルケセンター)
  • ジョンダル・キム(国際ソーラー都市イニシアチブ)
  • ウォルフガング・トイブナー(ICLEI)
  • ベアトラム・ヒルゲン(カッセル市長)
  • ライナー・ヴァルマン(ヴェラ・マイスナー・クライス議長)
  • ロタール・ストック(ベルリン市)
  • 関昇一郎(長野県)
  • 加藤憲一(小田原市長)
  • 高橋浩人(大潟村村長)
  • 西原親(みやま市長)
  • プレーベン・メーゴー(ノルディック・フォルケセンター)
  • トア・ヴィツェリウス(ウィンド・フォー・ショア)
  • モニカ・オリファント(モニカ・オリファント・リサーチ)
  • カルロ・シック(フライブルク大学/世界風力エネルギー協会)
  • サラム・アル・カティーブ(同志社大学)
  • ラウパッハ・スミヤ・ヨーク(立命館大学)
  • 諸富徹(京都大学)
  • 倉阪秀史(千葉大学)
  • 豊岡和美(徳島地域エネルギー)
  • 鈴木亨(自然エネルギー市民ファンド)
  • 小林稔(飯舘電力)
  • 佐々木寛(おらって「にいがた」市民エネルギー協議会)
  • 丸山康司(名古屋大学)
  • バーバラ・メーレンディック(ケルン市)
  • 井上保子(宝塚すみれ発電)
  • 三浦規光(三浦電機)
  • イェルテ・ハーンマイヤー(ジェームズ・ハットン研究所)
  • タリン・レーン(エンバーク)
  • ロバート・スナイダー(アイランド研究所)
  • エミリア・ノーデック(サステイナブル・モロカイ)
  • レア・ゴローニョ(ノルディック・フォルケセンター)
  • アンナ・クレンツ(ノルディック・フォルケセンター)
  • コンラッド・モレノ(再生可能エネルギー技術研究センター)
  • ヴォルデマリアム・ウォルデ・ジオルジス(インサイト開発研究所)
  • セルジオ・セランスキー(ヤンサ)
  • ニール・タウンゼント(ジャスト・エナジー)
  • タナイ・シドキ・ウヤー(トルコ再生可能エネルギー協会)
  • 山下紀明(環境エネルギー政策研究所)
  • 磯部達(みやまスマートエネルギー)
  • クラウス・ジードホフ(オスナブリュック電力公社)
  • ハインリッヒ・バーテルト(ジェネラル・ウィンド)
  • ハリー・レーマン(ドイツ連邦環境庁)
  • ピーター・モーザー(ディーイーネット)
  • ダニエル・クレーマー(ドイツ-日本研究所)
  • 川又孝太郎(在ドイツ日本大使館)
  • クリスティアン・ディマー(早稲田大学)
  • 松原弘直(環境エネルギー政策研究所)
  • 原亮弘(おひさま進歩エネルギー)
  • 辻村千尋(日本自然保護協会)
  • 吉田明子(パワーシフトキャンペーン/FoE Japan)

 勝手にこういうことを決めているわけですが、なかなかすごい布陣です。WWEAは世界100カ国600人・組織が参加するNGO(非営利団体)で、コンサルタント会社、研究機関、大学が名を連ねている模様ですが、メンバーリストにはHPからアクセスできません。でも、この規模の国際会議開催には数百万の費用が必要なはず。会議参加は無料なので、企業や政府が支援しているだろうことは推測できます。参加リストや記者発表 http://www.isep.or.jp/library/9625 を見ても、多くの「地域」が巻き込まれているようで、相当、見えないお金が飛び交っていることでしょう。甲状腺調査中止、避難者家賃補助打ち切りの福島県、市は、まさかこのビジネス大会にお金を出すんじゃないでしょうね。

 さて、会議の狙いは、日本人をだまくらかし(再エネはすばらしい、世界中で評価されているんだ!)、日本を規制なき再エネのメッカにすることではないかと思います。世界では、ポーランドの風力建設禁止、ドイツの2キロのセットバック設定、各国で強い反対運動、裁判多発が報じられていますが、日本では風力を疑問視する人はほんの一握り。それを知っている環境省は、報告書案に任意の(⇔法定の)パブコメを実施しても意見書は少ないと予測し、「日本人は低周波音を問題にしないことに同意した」という結論を出そうとしているのです。はい、この「国際会議」に集まる、風力ハゲタカたちへの何よりのプレゼント。

WWEC2016 TOKYO Technical Tour on 2 November 2016

 なお、この会議の前、10月31日〜11月2日にかけては、東京(東大・本郷)で「第15回世界風力エネルギー会議及び展示会」http://wwec2016tokyo.com/が行われます。こちらはスポンサーが日立、日立造船、住友電気、JWD日本風力開発蝓▲哀蝓璽鵐僖錙偲蟷颯哀襦璽廖△修靴禿展山発。・・・はい、日本でひそかに「風力」をあおっているのは、電力系企業、経済産業省(こちらは露骨)、そしてゼネコン。事業の性格も利権の構造も原発とまったく同じ。フクイチの処理さえできない連中がクリーンな事業などできるはずがないのです。2016.9,20

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燃え上がる風車

 

Emergency services were called at 6am to the turbine near Wolf Lake and smoke was seen by motorists on the nearby A3 road

風車は http://www.dailymail.co.uk/news/article-3762477/Massive-wind-turbine-catches-fire-burns-hours-German-fire-fighters-don-t-ladders-long-tackle-100m-high-blaze.html#ixzz4KTOQYY51

 

The flames struck this morning in the town of Isselburg in North Rhine-Westphalia

 

世界中の20万基の風車のうち、で、大きな経済的損失をもたらしており、火災は風車業界にとって大きな問題となっています。なお、イギリスでは風車の建設コストは一基200万ポンド(約2億7千万円)以上、風車稼動による収入は推定で6700万円だから、それが炎と共に去っては困るでしょう。

 でも、実際の火災事故は、この数字より「十倍も多い」という報告もあります(http://www.gwec.net/how-often-wind-turbines-catch-fire-and-matter/)。これを「毎年」とかけあわせると、風車火災はすごい高率で起きているわけ。

風車のナセル(羽根の軸受け部分、発電機内臓)には潤滑油が使われており(その他、増速機、変圧器、インバーター、ブレーキ装置、コンピューターなどの機器が搭載されています)、高温回転による温度上昇、落雷による発火はいつでも起こりえるのでしょう。

 ということで、今日が締め切りの環境省パブコメ、どうぞ一言「低周波音を否定するのはけしからん」と書き送ってやって下さい。火災とは関係ないけれど、その一通が、自分を守ることにもつながるのだから。2016.9.17

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